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*降谷side
教室の窓から外を確認すれば、橙色の光は少しも見当たらず。深く真っ黒な空はそれと同時に夜だと言う事を僕たちに思い知らせた。
松「おい、これいつまでやんだよッ!!」
短気な彼は既に機嫌を損ねている。
…まぁ、お腹も空いてるし、何より食堂にいる彼女に会いに行けないのは、松田からしたらかなり負の連鎖かもしれんな。
諸「仕方ないよ。門限破ったのはもちろん、色々ルールもガン無視しちゃったからね」
松「んでも俺らのお陰で強盗犯捕まったじゃねぇか!!この前は鬼公をこっちの世界に引き戻してやったってのによ…恩の気持ちに欠けてやがるわ」
持っていた鉛筆を耳に引っ掛けると、椅子を斜めにグラグラ揺らしてそんな愚痴を漏らす。
伊「てか松田。口より先に手動かせよ」
諸「始末書を書き終えてないの、もう松田だけだよ」
萩「全員揃わないと提出出来ないんだから陣平ちゃんがんばっ!」
松「けッ…だったら俺の代わりに誰か書いてくれよッ」
頬ずえをつくともう人任せ。他人任せだ。…やれやれ。
降「それが人に頼む態度か?全く…仕方ない」
松「おっさすがゼロ!そう来なくっちゃ!」
こういうのは本人が書かなくては意味がないが、既に何度も問題を起こしてはいろいろと目を付けられている僕らだ。
それに松田なんて最初から反省の"は"の字も思っちゃいない。
降「僕が文章を考えるからそれをそのまま書いてくれ。いいな?」
松「へぇーいっ」
急に機嫌が良くなった松田。ほんと都合の良い奴だ。
諸「え、それ大丈夫?バレたりしない?」
萩「バレたらバレたでそんときよ!」
伊「んじゃぁとっとと終わらせて早くここズラかろうぜ!」
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初子(プロフ) - お久しぶりです!面白いので続きがとても気になっています! (2022年6月6日 22時) (レス) id: edceae0036 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2022年5月22日 19時