glassflower_43 ページ43
･
岸「俺、馬鹿だからさ･･そういうのちゃんと形にしないと嫌なんだよ、」
『私だってそうだよ、？』
私達は言わなくたって同じ事を思っていた。
岸「朝起きた時にAが目覚まさなかったらって考えると･･毎日怖くて仕方ない」
ギュッと私の腕を掴んだ彼の手はとても震えていて･･ほら、私だけじゃないって、。
毎日を生きるのに必死で、。
でもその毎日が怖くて･･
そんな恐怖に押し潰されそうなのは私だけじゃないんでしょ？
優太だって、私と同じくらい不安なんだよね？
それを共有できるなら、、私はどんな悲しみだって優太と共にできる気がした。
『優太･･』
名前を呼ぶと自信なさげにこちらを見てきた優太、。
明日っていうのがいつ来るのか･･それが急に怖くなって、、
今伝えなきゃ、気持ちがそうやって先走る。
『私の事、二度も愛してくれてありがとうね？』
岸「急に何言い出すんだよッ」
『だって、一度は私の事忘れたんだよ？･･離れてったのに、ちゃんと迎えに来てくれた･･それだけで優太に愛されてるって、自分に自信が持てたの』
もう、無理なんだ。そう思ってた･･
優太の記憶にいない私はただ一人で寂しく死んでくものだと･･
でも君は、そんな大人しく時の流れに従う人じゃなかったんだ。
気付けばボロボロと流れている涙も、、君は何度拭ってくれただろう。
いつも泣くのは私の方で、、君はグッと自分の涙を堪えては慰める側にまわってくれる。
頬に触れた君の手が大好きで、、それに自分の手を重ねた。
ずっとずっと感じてたい、。
でもそんな永遠なんてこの世にはない訳で･･
だったら一瞬でもいいから、綺麗な花のように君とその一瞬を咲いていたいんだ。
『沢山愛してあげる･･だからっ、私の事も沢山愛して？』
岸「うん、ッ言われなくても勝手にそうするつもりだった」
どちらからともなく近づいて触れ合った唇はとても惜しくて、、離れてくのすらとても切なくて。
胸の奥がヅキヅキと変な痛みを作る。
だからその痛みに耐えようと何度だって彼を求めてしまうんだ。
何度も、角度を変えて感じる優太を全部胸の奥にしまい込む、。
これで終わりにしたくない、。
これで満足したくない、。
だから私は必死に彼を求め続けた。
glassflower_44→←glassflower_42
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2022人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
林檎(プロフ) - ドラマみたいで感動しました。映像化してほしいです (2023年4月13日 18時) (
レス) id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
まい - 涙が止まらなかったです。。。岸くんと華ちゃんが幸せになりますよーにと願ってしまいます。。。他の作品も拝見させて頂きましたがmuheさんの書く岸くんが素敵過ぎて岸くんにどハマり気味です 笑 (2023年1月4日 21時) (レス) @page49 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - ほんとに1人号泣しました。岸くんだからこの役合ってるなって思いますありがとうございます！！こんな素敵なお話を！とても切なくて悲しい話ですが (2020年5月19日 22時) (レス) id: 9698ee50ef (このIDを非表示/違反報告)
moca - 素敵な作品ありがとうございます。何度読んでも涙が止まらず、私が読んできた作品の中で1番に大好きな作品です。こんなに作品で泣いたのは初めてです！素晴らしい作品を書いて下さり、ありがとうございました！ (2020年4月5日 21時) (レス) id: 039decc541 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 岸くんの素敵な人柄がそのままに出ている作品で、お話の内容も、本当に素敵で、読んでいて涙が止まりませんでした。今まで読んできた作品で1番感動しました。その作品を書いてくれて、本当にありがとうございます！ (2020年4月3日 15時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：muhe
| 作成日時：2018年10月11日 19時
