glassflower_5 ページ5
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今日も一日の仕事をやりきった。
明るかった空もだんだんと橙色に染めてそれはまた明日へと姿を隠し始める。
お花を店の中に運んでいれば見慣れた紫耀らしきシルエット。
スーツ姿の彼は片手に沢山の食料が入ったレジ袋を持っていて･･
紫「ただいまっ」
『おかえりなさい！！』
畳で繋がった家の出入り口に荷物を置けば着ていたジャケットを脱いで腕まくりを始める。
そうやって毎日私に晩ご飯を作ってくれる紫耀は本当に尽くし上手だと思った。
紫「今日ハヤシライスにするからちょっと待ってて！」
『うんっ手伝うよ？』
栄養とか色んなこと考えて買ってきてくれるから本当に申し訳なくなるのに
紫「なぁ味見して？」
エプロン姿がもう様になっていた。
紫「ど？薄い？」
『もうちょい濃くしたいっ』
紫「ええほんまに？」
もう一度自分で味見をしだす紫耀。
だったら私に聞かなくてもいいのに、と。
矛盾してて少し可笑しくて･･
『結局紫耀が決めるんじゃんっ』
なんて拗ねれば唇を尖らせていて･･
紫「塩分控えな血圧上がるし、でも不味いの食べさせたくないからっ」
そうやって機転が利くというか･･
紫「あ、肉の出汁使おっ？」
料理が無駄に上手なところとか、、
ほんと、いちいち重ねちゃって駄目なんだ。
紫「ほらもう出来るよ？」
紫耀が鍋をかき混ぜれば、余計にお腹が空いてくるような美味しそうな匂い。
棚から食器を準備しながら、また忘れかけてたそれに触れてしまう。
･･そういえばこの食器も、、
あの人と選んだんだっけ、。
探せば思い出のカケラは沢山落ちていて･･
その小さなピースを一つ一つ集めるのは、とても虚しくて儚かった。
紫「A･･Aっ！！」
紫耀の声にハッと我に返った。
紫「聞いてた？」
『ごめん、なにっ？』
お皿の上にご飯とルーを盛りながら彼の話に耳を向けた。
紫「今日は何してたの？」
経営してるんだからそんなの仕事に決まってるのに、、
毎日小さな事でも全部を聞いてくれる紫耀。
きっと私の生きたっていう証を、私だけで留めたくないんだと思った。
だから、言いたくなってしまう。
『うん、お客さんが6人来たのと予約が3件入ったよ』
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林檎(プロフ) - ドラマみたいで感動しました。映像化してほしいです (2023年4月13日 18時) (
レス) id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
まい - 涙が止まらなかったです。。。岸くんと華ちゃんが幸せになりますよーにと願ってしまいます。。。他の作品も拝見させて頂きましたがmuheさんの書く岸くんが素敵過ぎて岸くんにどハマり気味です 笑 (2023年1月4日 21時) (レス) @page49 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - ほんとに1人号泣しました。岸くんだからこの役合ってるなって思いますありがとうございます！！こんな素敵なお話を！とても切なくて悲しい話ですが (2020年5月19日 22時) (レス) id: 9698ee50ef (このIDを非表示/違反報告)
moca - 素敵な作品ありがとうございます。何度読んでも涙が止まらず、私が読んできた作品の中で1番に大好きな作品です。こんなに作品で泣いたのは初めてです！素晴らしい作品を書いて下さり、ありがとうございました！ (2020年4月5日 21時) (レス) id: 039decc541 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 岸くんの素敵な人柄がそのままに出ている作品で、お話の内容も、本当に素敵で、読んでいて涙が止まりませんでした。今まで読んできた作品で1番感動しました。その作品を書いてくれて、本当にありがとうございます！ (2020年4月3日 15時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年10月11日 19時
