Glass Flower ~Yuta.Kishi~

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岸「うん、代わりに俺がついてくから大丈夫だよ？」






そうじゃない･･代わりは岸くんじゃない、ッ。






なのに引っかかったそれに素直になれなかった。






来慣れた緊急病棟の真っ白いベッド。






そこに横たわる私はもう何でも良かった。






隣では左手に繋がった大きな機会が数字を表してくる。






岸「しんどくない？」






そうやって声を掛けてくれる彼だから






『さっきよりは』





そうやって答えればちょっと安心したように口角をキュッとさせた。





診断結果は付き添いの人にも伝える、という義務があるわけで、、






主治医の先生は私だけでなく、岸くんにもそれを伝えた。





「数値が下がってるから、このまま通常の生活は難しいです･･緊急入院してください」






緊急入院なんて初めてじゃない、。






だから手続きなんてあっという間に済んでしまって、、





紫耀にLINEでメッセージを送る。






すると彼が来るまで、病室にいてくれると言い出した岸くん。




来るまでと言わず、、ずっとずっと傍にいて欲しいのが本音だった。






岸「体、･･弱かったんだね」






病室にはそんな彼の声が綺麗に響く。





とうとう、岸くんに病気がバレてしまった。






『なかなか治療が難しくて･･』






そうやって必死に濁したのに、、






岸「ごめんッ、俺がもっと早く気付いてあげれば辛くなかったよね、？」






ほら、またそうやって謝ってくれる。






『岸くんって、名前の通り本当に優しいですねっ』






そこが大好きだから何度だって伝えてしまう。






だけど、岸くんは一瞬だけ顔を歪ませた。





どうしたのかな？と、彼の様子を伺うけど顔は元に戻ってしまった。







窓際の花瓶に入った一本だけの綺麗な生花。






それを見てれば自分と照らし合わせてしまう。







『このお花みたいに生きていたいです･･強く凛々しく、･･一人でも、そのまま綺麗に枯れれるように』







なのに岸くんはそれをはっきりと否定する。







岸「綺麗に枯れるのって一人じゃ無理じゃないっすか？」






『え？』






岸「いやだってそうでしょ？･･周りが大事にするから、愛情沢山もらって綺麗に枯れれるんじゃないんすか？分かんないけど」






『････』






岸「Aちゃんは充分綺麗な生き方してるって！」







そんな事言われたら、弱さを前面に出して助けてもらいたかった。

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