glassflower_21 ページ21
･
『紫耀、親が離婚して悩んでたから･･今じゃないと思って、、』
岸「･･そうだったんだ」
それと同時に屋上から見えたその違和感、。
紫耀は屋上の柵を越えようとしていた。
私のせいで紫耀が傷つく必要なんてない。私のせいで紫耀が悲しむ必要だって･･なのに、なのに紫耀は私を大事に想ってくれる。
そんな人想いな紫耀だから、
岸「俺のせいだ、」
優太も責任を感じてしまったのだ。
常識なんて忘れて静かな病院の廊下を思いっきり走る。
向かう先は最上階で、、なのに屋上に繋がる入り口のドアノブに手を掛ければ
岸「Aは来なくていいッ」
手を掴んでそれを止めてきた。
『何でッ？』
早くしないと･･早くしないと紫耀はもっと自分を追い詰めてしまう、、
そう気持ちが先走っている私なのに、優太は焦りの中にちゃんと自分なりの落ち着きを持っていて、、
岸「アイツを弱くしたのは全部俺のせいだからッ」
『･･っ、』
それが何通りにも意味を含んでいて考えれば苦しくて嫌になった。
岸「やめろってッ！！」
紫「触んなッ、ッ離せよッ、ッッ！！」
−−−−バン、ッ。
その後のことは･･もう思い出したくない。
なのになんであの記憶だけは鮮明に残っているのか･･
幸せだった頃の優太と紫耀の笑顔は、･･もう記憶に新しくなかった。
下から聞こえる悲鳴に体中の血が騒いだ。
急いで屋上へと足を運び、恐る恐るそこに目を向ければ･･
紫「･･ッなん、でッ」
そこに立っているのは、
････優太じゃなくて紫耀だった。
その場で全部の力が抜けてストンと座り込んだ紫耀は頭を抱えてて
「誰かッ！！誰か早く先生呼んできてッッ！！！」
病院の庭ではそんな看護師さんの声が聞こえる。
ねぇ、なんで？
なんで神様は私にこんな意地悪をするの、？
優太は紫耀を止めようとした、。
だけど、、
紫「なんでッ･･なんで、ッ、ッッ」
紫耀が払い除けたのと同時に･･優太は足を踏み外してしまったのだ。
『ゆう、たッ、ゆうたッッ、、！！！』
屋上からでもよく見える、、綺麗なほどに鮮やかなそれは頭から大量に流れていて･･
その色は私を残酷なまでに不幸にした。
優太は目を瞑ったまま、その瞳をこちらに向ける事は無かった。
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林檎(プロフ) - ドラマみたいで感動しました。映像化してほしいです (2023年4月13日 18時) (
レス) id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
まい - 涙が止まらなかったです。。。岸くんと華ちゃんが幸せになりますよーにと願ってしまいます。。。他の作品も拝見させて頂きましたがmuheさんの書く岸くんが素敵過ぎて岸くんにどハマり気味です 笑 (2023年1月4日 21時) (レス) @page49 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - ほんとに1人号泣しました。岸くんだからこの役合ってるなって思いますありがとうございます！！こんな素敵なお話を！とても切なくて悲しい話ですが (2020年5月19日 22時) (レス) id: 9698ee50ef (このIDを非表示/違反報告)
moca - 素敵な作品ありがとうございます。何度読んでも涙が止まらず、私が読んできた作品の中で1番に大好きな作品です。こんなに作品で泣いたのは初めてです！素晴らしい作品を書いて下さり、ありがとうございました！ (2020年4月5日 21時) (レス) id: 039decc541 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 岸くんの素敵な人柄がそのままに出ている作品で、お話の内容も、本当に素敵で、読んでいて涙が止まりませんでした。今まで読んできた作品で1番感動しました。その作品を書いてくれて、本当にありがとうございます！ (2020年4月3日 15時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年10月11日 19時
