glassflower_2 ページ2
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紫耀はただただ心配なだけなのか、それとも本質的なところで心配性なのだろうか。
紫「薬ちゃんと飲めよ？」
『はーい』
スーツ姿の紫耀に手を振り最後まで見送る、。
みんなこうやって朝の時間を何回も何回も繰り返せる･･それがとても、羨ましかった。
店頭に並ぶ沢山の生花、色鮮やかなこの花を見ると余計に辛くなってしまった。
だって、悲しいし寂しいでしょ？
『･･約束したのにな、ッ』
未だに信じて待っている･･そんな自分がとても惨めだった。
このままじゃずっと気持ちを引きずってしまう･･切り替えようと頭の中を空にした。
時計に目を移せば
『え、ヤバい！！』
それは常連さんのお店宅に配達する時間。
決まった本数の生花を軍手をした両手に担ぎ、伝票をポッケに入れてそのまま向かう。
歩きながら感じる朝の清々しい風。
それがお花の匂いととても相性が良くて凄く気に入っていた。
だけど、こんな朝もそう毎日続くわけじゃない。
その日その日の気まぐれた奇跡に、私は密かに感謝していた。
『ありがとうございましたーっ！！』
無事に届け終わり、手ぶらのまま来た道を戻る。
店が見えてきたと思えば誰かがポツンと立っていて･･
お客さんかな？、と焦って店頭に戻る。
だけど、お客さんに声を掛けるよりも先に
『･･ッ、！！』
体が先に反応してしまったのだ。
胸の奥がギュゥゥッと締め付けを増してとても苦しくなる。
その人は店に並んだ花ではなく、、店の隣に生えていた木を眺めていた。
神様って本当に意地悪だな、と。
彼もまた、紫耀と似たようなビジネススーツを着ていた。
きっとサラリーマンでもしてるのだろう。
スタイルいいなぁーと黙って見ていれば
岸「あっすみませんッ」
私の視線に気付いたのか頭を軽めに下げてきた。
『いえっ、』
岸「この木綺麗だなぁーって」
『あぁ、そうですねっ』
まじまじとその木の花を見ては、口角をキュッと上げて微笑む。
岸「これ桜っすよね？」
男の人って花に詳しくない人がほとんどで、
だけど、詳しくないなりにも興味を持ってくれる。
それがやっぱり、、
そんな目の前にいる彼が、、
あの人に似ていたのだろう。
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林檎(プロフ) - ドラマみたいで感動しました。映像化してほしいです (2023年4月13日 18時) (
レス) id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
まい - 涙が止まらなかったです。。。岸くんと華ちゃんが幸せになりますよーにと願ってしまいます。。。他の作品も拝見させて頂きましたがmuheさんの書く岸くんが素敵過ぎて岸くんにどハマり気味です 笑 (2023年1月4日 21時) (レス) @page49 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ななみ - ほんとに1人号泣しました。岸くんだからこの役合ってるなって思いますありがとうございます！！こんな素敵なお話を！とても切なくて悲しい話ですが (2020年5月19日 22時) (レス) id: 9698ee50ef (このIDを非表示/違反報告)
moca - 素敵な作品ありがとうございます。何度読んでも涙が止まらず、私が読んできた作品の中で1番に大好きな作品です。こんなに作品で泣いたのは初めてです！素晴らしい作品を書いて下さり、ありがとうございました！ (2020年4月5日 21時) (レス) id: 039decc541 (このIDを非表示/違反報告)
花 - 岸くんの素敵な人柄がそのままに出ている作品で、お話の内容も、本当に素敵で、読んでいて涙が止まりませんでした。今まで読んできた作品で1番感動しました。その作品を書いてくれて、本当にありがとうございます！ (2020年4月3日 15時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年10月11日 19時
