cinderella_85 ページ37
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いつものように二人でタクシーに乗るけど、
隣から伸びてきた手は冷たくて震えてて…
ギュッと握る力でさえもいつもの元気がなくて
『…れん、くん？』
ボソリと言うだけ言ってみたけど、それもちゃんと彼の心を動かしているのか気になる。
彼の情緒が安定していないのは確かなのだ。
それが不安で少し距離を縮めては、
物理的にも精神的にももっと彼の近くにいなくては…そう思った。
廉「なぁA」
『ん？』
顔色を変えない彼に何をどう読み取ったらいいのか、馬鹿な私にはまだ分からない。
廉「明日さ、会社の飲みあんねん…ついてきてくれへん？」
『え』
聞けばかなり壮大なものらしい。
廉「飲まんでええよ、ずっと俺の隣おるだけでええからさ、親来るから紹介させてよ」
『紹介って…廉くんのお父さんとは何度も会ったことあるよ？』
数え切れないほど共に食事をしてきたのはつい最近の話だ。
でも、
廉「怖いねんてッ、嫌や…」
ギュッと私の手を握り返す彼に同じような経験を記憶していた。
『うん』
きっと、全部が怖いのだろう。
廉「ありがとう、めっちゃ大事にするからッ」
何度もそう伝えては離れないでと念を押す。
そんな必死な想いをぶつけられたら、そりゃ忘れたかった苦しい感覚も同情に変わるのだ。
そう、
私たちは、いつだって親の決めた生き筋に乗っ取らなくてはならない。
そういう運命をもらって生まれてきたのだ。
親が社長だなんて、何不自由なく将来も安定…そう思われて誰もが羨む話だ。
中には無い物ねだりと言う人もいるだろう。
だけど、私達からしたら…
廉「こっち向いて？」
『ん？』
数少ない中から理解者を探しているのだろう。
この苦しみを分かり合える人が隣にいる事で、どこか狭く窮屈だったものも少しは癒える、。
上から降ってくる甘いキスに何度も応えようと必死になるけど、、
廉「そんな顔せんでよ…ほんま真面目なんやからっ」
ワシャッと髪の毛を崩されると胸の奥に眠っていたものがモヤッたくてうずうずする。
廉「…ほんま、とことん俺の事惚れさすねんな、お前って」
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まなみ - どっちも応援したくなります。岸くんどこに行ってしまうのかな？すごく気になります(*´Д｀) (2019年12月23日 21時) (
レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
さとこ(プロフ) - ほんとにmuheさんの作品大好きです！どっちと結ばれても私は幸せです笑 (2019年5月3日 0時) (レス) id: 2096cfbafb (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる(プロフ) - 更新頑張ってください！！！早く岸くんみたいです笑 (2019年4月26日 1時) (レス) id: 36d39b543c (このIDを非表示/違反報告)
岸担りりここ - 更新頑張ってください！続き気になりすぎてやばいです← (2019年4月18日 17時) (レス) id: eb3522528a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いております！これからの展開どきどきです、、！ (2019年3月29日 15時) (レス) id: 2bc4477fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年11月10日 22時
