cinderella_76 ページ28
･
『廉くんって変だよね』
廉「なんでや」
自惚れたい訳じゃないけど、どうしてここまで私にこだわるのだろうか。
顔もいいし、家系も名前が知れてる。
『何もしてなくたって相手から何かしらのアプローチ受けてそうなのに、』
廉「何やねんアプローチってッ、」
ここら辺の御曹司の中じゃ、廉くんが一番女子人気がある。
調子にのるから言いたくはないけど、でもやっぱりモテることに変わりはないのだ。
『他にも沢山いるじゃん令嬢さん』
廉「だからなんなん…」
『え？』
廉「俺、Aが令嬢やからとか、婚約者って知ってて好きになった訳ちゃうねんけどッ」
私の目を真っ直ぐに見て訴えかけてくる彼の表情はあまりにも切なすぎて、、
廉「俺の想いってそんくらいしか伝わってへんかったんや」
何か彼の気に触れてしまっただろうか。
『、ごめん…』
気持ちを分かってあげれない事が何よりも相手を傷付ける。
それを分かっていて、私は廉くんを傷つけてしまった。
それが何よりもしんどい事を、私は知っていたはずなのに、。
廉「…初めてやってん、」
『へ？』
一点を弱々しく見つめた彼は、何かを思い出すようにしていた。
でも、その懐かしむ目の奥に何があるのかを教えてくれない。
廉「俺の本心見抜いてズカズカ踏み込んできたやつ…Aが最初で最後やで？」
周りに分かって欲しくても、彼はずっと独りだった。
それを知ってもらおうと必死になっても、誰も振り向いてはくれなかった。
だから変なプライド身につけて、勝手に強がっていたのだろう。
廉「興味もたれても、好かれたってずっと寂しかってん…でもな？お前はちゃうかった」
下唇をギュッと噛んだ彼は少し幼さを残していて
廉「Aが隣におると心が楽になんねん。寂しいのとか、そんなん全部忘れるから…だから頑張れんねん」
彼の気持ちを私だけは分かってあげなければならない。
この時、どこかでそんな使命感に支配されたのだろう。
廉「そんな貴重なやつ、探したところで二人も三人も見つかる訳ないやろッアホ、」
そうだよ、…そうだよね。
探したところでそんな簡単に見つかるものじゃない。
そんな転がった運の中で、彼は私を見つけれくれたんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1959人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まなみ - どっちも応援したくなります。岸くんどこに行ってしまうのかな？すごく気になります(*´Д｀) (2019年12月23日 21時) (
レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
さとこ(プロフ) - ほんとにmuheさんの作品大好きです！どっちと結ばれても私は幸せです笑 (2019年5月3日 0時) (レス) id: 2096cfbafb (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる(プロフ) - 更新頑張ってください！！！早く岸くんみたいです笑 (2019年4月26日 1時) (レス) id: 36d39b543c (このIDを非表示/違反報告)
岸担りりここ - 更新頑張ってください！続き気になりすぎてやばいです← (2019年4月18日 17時) (レス) id: eb3522528a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いております！これからの展開どきどきです、、！ (2019年3月29日 15時) (レス) id: 2bc4477fb2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：muhe
| 作成日時：2018年11月10日 22時
