cinderella_49 ページ1
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まさか、こんな日が来るなんて。
運命って本当にどう動くか分からない。
だから人は、自分の進みたい未来に必死になれるのだろう。
街中に大きく佇む立派な時計台。
そのゆっくりと動く針に、時がちゃんと流れている事を実感する。
目の前にある噴水からは、弾き続ける水しぶき。
透明の水は太陽の光に照らされてキラキラととても綺麗に輝く。
−−−−ゴーンゴーン・・。
時計の短い針が12に差し掛かると同時に聞こえるベルの音。
夜の12時とは違い、お昼のこの時間はとても穏やかに時を進める。
そう、私はもう、魔法が解けても、自分らしく生きていける。
岸「Aっ!!」
そんな声とともに確かに思わせるそのシルエット。
婚約者であった廉くんと一緒にいる時間が長かったからだろうか、。
小洒落たアクセサリーなんて一つも付けれおらず、
履き慣れたスニーカーで現れた彼に懐かしさが混み上がってくる。
名前を呼ばれただけなのに自然と笑みが溢れた。
ずっとずっと、この時間を永遠にしたくてもがいていたのだ。
『岸くんっ!』
これもまだ、魔法なんじゃないかって・・
彼の存在を実感するとともに現実がまだ怖い。
岸「どうした?浮かない顔して」
背中を丸めて私の顔を伺ってくるから本音を言っても大丈夫か、自分の中で戸惑い続ける。
だけど、
岸「言ったじゃん、守るって!!」
『・・うん』
岸「なに、?どうしたっ?」
彼の顔が無駄に明るいから自然と元気をもらう。
彼に甘えても、彼のその決意に頼っても・・
もう誰も、私たちの邪魔はしないのだろうか、。
不安をのせたまま、わたしは彼に伝えた。
『岸くん・・私たち、本当に付き合ってるんだよね?』
覚めてしまうのがとても怖くて、その幸せに、まだ素直に喜ぶことが出来ないでいた。
すると彼は、
岸「えっ待って!!付き合ってねぇの!?」
目をキョトンとさせて純粋に驚く彼の姿に思わず吹き出して笑ってしまう。
すると、それを見て満足したのか彼は目尻をクシャクシャにしていて
変なところが器用だからまんまと演技に引っかかってしまう。
岸「俺はいつだってAと駆け落ち出来るくらいの覚悟でいるけど?」
その言葉が嬉しいはずなのに、もし本当にそうなったらって・・そう考えると素直に喜べなかった。
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まなみ - どっちも応援したくなります。岸くんどこに行ってしまうのかな?すごく気になります(*´Д`) (2019年12月23日 21時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
さとこ(プロフ) - ほんとにmuheさんの作品大好きです!どっちと結ばれても私は幸せです笑 (2019年5月3日 0時) (レス) id: 2096cfbafb (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる(プロフ) - 更新頑張ってください!!!早く岸くんみたいです笑 (2019年4月26日 1時) (レス) id: 36d39b543c (このIDを非表示/違反報告)
岸担りりここ - 更新頑張ってください!続き気になりすぎてやばいです← (2019年4月18日 17時) (レス) id: eb3522528a (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いております!これからの展開どきどきです、、! (2019年3月29日 15時) (レス) id: 2bc4477fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2018年11月10日 22時