雨男センパイ ~Yuta.Kishi~

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どんなに考えていい答えを出そうとしても、流れる時の速さは一定で、。







あれからあっという間に一週間が過ぎていった。







ボヤっと、私の中だけではない。








「A先輩っ、今日も廉先輩休みなんですか？」








後輩の問いに胸がズキズキと痛む、。







休む原因を作ったのは紛れもなくこの私だ。








そして焦りが混じりながらもこの整わないチームワーク、。






大会を来週の休日に控えていた。






他校と練習試合ができるのは今週だけ、。






エースである廉がそのポジションに穴を開けているということは･･







「廉のポジ、誰がやりますか？」







選抜メンバーのバランスも崩れるということ。







だけど、岸先輩は







岸「いや、ずらさなくていい。絶対来るから、アイツ」







真っ直ぐ何かと向き合うように、そう廉の事を信じていた。







「いや、でも今週の練習試合どうするんですか？」







岸「廉と同じポジのやつが埋めれば大丈夫だから」








岸先輩の言う大丈夫は正直宛にならない。







でも、何故だろう、、。







「･･分かりました！廉の穴が崩れないように頑張りますッ」







岸先輩の考えに理解して突き進める。







部員達はみんな、岸先輩に忠実だった。






廉は絶対的な選抜メンバー。






他校からもしっかり目をつけられている。






そんな廉がいなかったら、相手側にかなりハンデを作るだろう。






キツいトレーニングに文句を言いながらも毎日行っている彼たち。







簡単に負けてしまうような部員達じゃない事は十分承知している。






だけど、、、もしもの事があったら･･







岸先輩は、






最高の景色を見れずに引退してしまうのだろうか、。







チームをより良いチームにしてくれた岸先輩には、後悔しない終わりを迎えてほしい。








そんな考えが邪魔をして、やっぱり自分が全部の原因なんだと。






考えると何も出来ないくせにただただ苦しかった。








そして、日は休日になった。







今日は大会前の最後の練習試合。







他校の選手もかなり仕上がっている様子で、、







だけど、私たちのチームに廉が居ない。







それに気付くと何やらコソコソと話し始めたのだ。








何を言われてるのかすごく気になる。








よく形とか見た目だけで妬みを買ってしまう廉は、あまり良くは思われていなかったのだ。

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