雨男センパイ ~Yuta.Kishi~

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「ほんっと餓鬼なんだからっ、バッカじゃないの？」







肩まで深く浸り物凄い目で警戒しているその子。






話を聞けば、どうやら幼馴染みのようで、。







「じゃぁ俺もっ」







おいおい悪ノリがすぎるぞ。







「えっ、見えたらやばくね？」








そんなの見れるわけがないのに、自分の学校の部員達の声もしだして






･･･流石に幻滅してしまう。








だけど、私が地味に幻滅したのは







廉「覗き見してもAぐらいしか居らんやろ！！やめとき？あいつペチャパイやから」






『はぁ！？』








廉の声にいてもたってもいられないくらいの苛立ち。







それをその子にぶちまければ







「いやっAちゃん落ち着いてっ！！幼馴染みって所詮そんなもんだから！！」







宥められながらもう一度湯船に浸る。







女子風呂を覗こうとする部員もかなり問題だけど、






人の個人情報をさっきの一瞬でいろんな人に聞かれたとなると







廉をセクハラ行為で訴えてやりたいくらいだった。








『あぁ我慢できないッっ！！』






「ちょ、どこ行くの？」







未だに策から感じるその気配に、





隙間から冷水でもぶち流してやろうとまた立ち上がった。







でも、それと同時に聞こえた男子の声。








「あっ、あれAじゃね？」







え、まさか、あの細い隙間から場所とタイミングが一致して私の姿が見えたのだろうか。






この湯船に使っているのはその子と私だけ。







怒られないのをいい事にタオルを巻いていたから良いけども、、







ちょっと、上がったらげん骨でもあげようかと血管が浮き出るくらいのイライラだったのだが、、








−−−−ガコンっ･･バシャンッッガンッっ！！！







男子風呂からそんな音が聞こえてきて･･







「えっ、今の何？」








誰かが桶でお湯をぶっかけたのか、






その後にもかなり荒ぶるような音が響いた。







お風呂で暴れるなんて、やっぱり小学生止まりだな･･なんて呆れてたんだけど





次の瞬間、私はやっぱり彼に落ちてしまった。








岸「お前らなッ！！！」







そんな聞き覚えのある声に、自分でも驚くくらい胸がときめいてしまう。







覗いてるのを良く思わなかったのか、やっぱり岸先輩は潔白な人だなぁなんて。








「いやっ岸先輩落ち着いてくださいって！！」






焦る同い歳の部員の声が響いていた。

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