cinderellaboy_44 ページ44
･
泣き疲れたからだろうか、
瞼とともに体がとても重く感じる。
その足で一人、家に帰ってきた。
−−−−ガッチャン。
重めの扉も今日はもっと開けずらい。
やっと寛げる･･そう思って部屋の中に入ると
そこには学校から直で来たのか、制服姿の廉くんがいた。
『廉くん、来てた、の･･、？』
全部を言い終わる前にキツく抱きしめられた。
それだけで何かが違うと、勘が働く。
『廉、くん？』
声を掛けても全く返事をしてくれない彼は、
−−−−ガシッ。
私の腕を荒く掴むとそのままベッドに押し倒した。
心当たりはないし、家に帰ってきて見た表情がそれだとなかなか考えさせられる。
『ッちょ、･･まッ、てッ、』
初めの頃にも押し倒された事はあったけど、今考えれば
あの時は最初っからその気がなかったのだろうか。
彼から感じ取れる感情が全く読み取れない。
『･･ねぇ、どうしたのッ･･んッ、』
こんなキスのされ方も初めてで･･廉くんは私を物のように扱う。
廉「Aッ、生でやらせて」
『え』
廉「今の時期なら卒業した頃に生まれるって、お前のお父さんも言ってたやんッ」
リミッターが外れたように、廉くんはどんどん壊れていく。
どうしたら彼が正気を取り戻すのか。
この危機でしかない状況で一生懸命頭を回転させた。
拒むのに必死になっていたせいか、ふと彼の顔をちゃんと見ると
『待ってッ･･ねぇッ･･』
言葉が詰まった。
『廉ッくん、？なんで泣いてるのッ？』
ボロボロと廉くんの目から零れ落ちる悲しみでしかないその涙は
下になった私の頬に落ちてきた。
廉「A、ごめんッ、やっぱり俺、お前のことちゃんと見れへん」
手が止まり、苦しそうに息をする彼。
なのに涙は止むことを知らない。
廉「見れば見るほど苦しいねんッ。お前をちゃんと見れば、見たくないもんも全部見えるから･･ッ」
力はどんどん抜けていき、私の隣で泣き崩れた彼。
ずっとずっと、納得のいく答えを探していたのかな、？
でも、それが余りにも難しくて･･苦しめてしまった。
廉「俺が岸くんちゃうくて、ごめんなッ」
そんな事、言わないでよッ。
岸くんと結ばれたい･･強くそう思うことは事実だけれど、
決して廉くんが嫌なわけじゃないんだよ？
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まなみ - muheさん！この作品もめっちゃよきです！本当に好きです！！岸くん可愛い、かっこよすぎです．．．。これからも頑張ってください！応援してますっ！ (2019年12月23日 19時) (
レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - とてもいいお話です！悲しい気持ちにもなりましたが、先がとても気になります(o^^o) (2018年11月13日 19時) (レス) id: 580217befb (このIDを非表示/違反報告)
彩藍(プロフ) - muheさんのお話が大好きなので、続編は凄く嬉しいです(*´`)続編も絶対に読みます!いつも素敵な作品をありがとうございます（*'‐'*)♪ (2018年11月11日 8時) (レス) id: 0a70532ba2 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 凄くいい話でした！とにかく涙が止まりませんでした。廉君のファンなので廉君の小説も書いてほしいです！最後の廉君が男らしくてかっこよかったです！主人公と同じ気持ちだったらメンタルズタズタです笑とても良い作品だったのでまたかいてください！面白かったです！ (2018年11月11日 1時) (レス) id: 3c05e4ba15 (このIDを非表示/違反報告)
ひひひひ(プロフ) - みんな切なすぎて涙が止まりませんでした！！ (2018年11月11日 0時) (レス) id: f98c1baa62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年7月29日 19時
