cinderellaboy_27 ページ27
･
廉「お前ずるいな、ッ」
さっきよりももっとずっと、前髪で自分の表情を隠す君。
私がそれを伺おうとすれば、下を向いて拒んだ。
だけど、肩はとても小さく震えてるし、口元は凄く歪んでいて
泣いてるのかなって、すぐに予想はついた。
すると、ポタッポタッとアスファルトに滲む涙。
強がる君は絶対にプライドも高いのだろう･･そう思って私はその事には一切触れなかった。
『見て欲しいからそういう事するんじゃなくて、そういう事するから見てくれないんだよ。ややこしい事しなくても、廉くんを見てる人はちゃんと分かってる』
彼は自分の手で目をひたすら擦り始めた。
嫌なのかな、？
認めたくないのかな？
泣いてる自分を、弱る自分を
受け入れる準備はまだないのかな、？
彼の苦しみをもっとちゃんと溶かしてあげなければ･･
そう思った私はもっともっと彼に言葉を刺した。
『少なくとも私はちゃんと見てるよ？廉くんが本当は誠実な人だってことも、私は気付いてるし全部知ってるよッ？』
唯ひたすら、さっきからずっと震え続けている彼に、言葉じゃ物足りないと感じた私は
−−−−−ギュッ。
廉くんを、抱きしめていた。
いつも弱るのは自分で、優しく慰めてもらうのも自分で･･
だからどうしたら安心するのか、どうしたら支えてあげれるのか、、
いっぱい悩んでいっぱい考えた。
自分の事でもそうじゃなくても、
辛そうな相手を見てただじっと見守る。
それは直接的に傷付くよりも、
何十倍も体力が必要で、
何百倍も強いメンタルがなきゃ出来ないことだと知った。
岸くん、･･君は本当に強くて優しかったんだね。
いつもの曇った表情しかしない私に、彼はどんな気持ちでいたのかな、？
私が自分から切り出せないからって、本当は自分だって嫌だったはずなのに･･
私は岸くんに教えてもらった何もかもを、今度は廉くんに教えた。
片手で廉くんの背中を優しく摩る。
すると、私のもう片方の腕を掴んだ君はギュッと自分の方にもっと引き寄せた。
廉「あああッほんまないわぁっ、･･マジむかつく、ッッ」
『だから、もっと自分に自信持ちなよ。イケメンなのに･･勿体無いって』
廉「だったらさ」
『ん？』
廉「今度の日曜日ちゃんとデートしてくれへん？･･俺を慰めるデート」
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まなみ - muheさん！この作品もめっちゃよきです！本当に好きです！！岸くん可愛い、かっこよすぎです．．．。これからも頑張ってください！応援してますっ！ (2019年12月23日 19時) (
レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
☆pepe☆(プロフ) - とてもいいお話です！悲しい気持ちにもなりましたが、先がとても気になります(o^^o) (2018年11月13日 19時) (レス) id: 580217befb (このIDを非表示/違反報告)
彩藍(プロフ) - muheさんのお話が大好きなので、続編は凄く嬉しいです(*´`)続編も絶対に読みます!いつも素敵な作品をありがとうございます（*'‐'*)♪ (2018年11月11日 8時) (レス) id: 0a70532ba2 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - 凄くいい話でした！とにかく涙が止まりませんでした。廉君のファンなので廉君の小説も書いてほしいです！最後の廉君が男らしくてかっこよかったです！主人公と同じ気持ちだったらメンタルズタズタです笑とても良い作品だったのでまたかいてください！面白かったです！ (2018年11月11日 1時) (レス) id: 3c05e4ba15 (このIDを非表示/違反報告)
ひひひひ(プロフ) - みんな切なすぎて涙が止まりませんでした！！ (2018年11月11日 0時) (レス) id: f98c1baa62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年7月29日 19時
