▽4 ページ4
・
ポケットに手を突っ込んで、何とも気力のない感じ。
『ちょ、どこ行くの?』
廉「寝てくる」
日陰になっている所へと足を進める廉、。
きっと、見てるのが辛いんだろう・・
あまり口出ししない方がいいかなと、そっとしておく事にした。
「Aー!!」
『はいっ!』
すると体育の先生に声をかけられる。
サッカーはもう終わりらしい。
「ちょっとこっち来い!」
先生に手招きさせるまま、そちらへ向かえばストップウォッチを渡された。
「記録係よろしく頼む!」
『はーい!!』
やることがない分、こういう係には小学生の頃からとても慣れている。
白線を引きだした先生。
どうやら50m走をするらしい。
順番に走ってくるみんなのタイムを黙々と記録する。
・・その時
廉「ようそんなん引き受けるよな」
日陰で寝てくるといった廉がこちらの方へやってきたのだ。
『そんなんって、暇よりマシでしょ?』
廉「そんなんやらされるんやったら暇のがマシやわ」
不貞腐れた態度をとるのはしょうがないこと。
私はサラッとそれを受け流してあげた。
『あ!ねぇねぇ次、紫耀くんだよっ』
スタート位置に立つ紫耀くん。
見るからにとても早く走りそう、。
それを記録するのがとてもワクワクで仕方がない。
廉「はいはい分かったから」
隣にいる廉に伝えればこれまたつまんなそうな返事をされた。
先生の合図とともにストップウォッチを押す。
とてつもないスピードでコチラに向かってくる紫耀くん。
ストップウォッチをもう一度押した時、私は飛び跳ねたくなるくらい驚きを隠せなかった。
紫「ハァッハァッ・・何秒だった?」
肩で呼吸をする紫耀くんがものすごくカッコイイ。
私は彼にかけよりストップウォッチを見せた。
『ねぇすごいよっ!!6秒代で走る人初めて見た!!』
紫「ふはっ!!大袈裟だって」
すると紫耀くんは吹き出すような笑みで優しくて微笑んでくれた。
じんわりとゆっくり流れるその汗すらも、今の彼にはすごく似合っていて
自分とは無縁だからかスポーツで輝く彼には何か憧れのようなものがあった。
1790人がお気に入り
「平野紫耀」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しおり(プロフ) - むへさん。数ヶ月ぶりに読み返しました。相変わらず涙が止まらなかったです。 (2020年7月23日 11時) (レス) id: 44c0badaad (このIDを非表示/違反報告)
rnrn20(プロフ) - 最初から最後まで号泣しました。最高の作品ありがとうございます!! (2019年2月17日 22時) (レス) id: e66b1301c0 (このIDを非表示/違反報告)
みなる(プロフ) - Instagramから飛んできて最初に読んだ小説がこの話で言葉の選び方とかがすごく繊細でとっても感動して読むたびに涙が止まらなかったです!これからも頑張ってください!! (2019年2月17日 3時) (レス) id: e9f4ded0ca (このIDを非表示/違反報告)
あゆみん(プロフ) - 初めて、小説で泣きました!!!ほんとに感動しました!これからも頑張ってください! (2019年1月19日 1時) (レス) id: 6942929434 (このIDを非表示/違反報告)
平野かな(プロフ) - すごく感動しました!muheさんの作品本当に大好きです!!まだ見てない作品もこれから全て見ていこうと思います! (2018年9月13日 9時) (レス) id: 0d5cee7618 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:muhe | 作成日時:2018年6月22日 17時