愛されて A N G E L (青) (ページ39)

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Angel.39(NISHIKIDO) ページ39

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「横山くんと2人で寝るなんかいつぶりやろう」

横「合宿所の時以来ちゃう？」

急に泣き出したからなんかほっとかれへんくて、
来んでええて言う横山くんの言葉を押し切って無理やり着いてきたねん。

横「でも、すばるに1人で子守りさせてよかったんか？」

「大丈夫やで、大倉が戻ってくるらしいし」

すばるくん以外はそれぞれ家に帰ってしもうて。
でも心配やから俺が出る時にこっそり大倉にお願いしてん。

「今日、なんかあったやろ」

俺の家より一回り小さいセミダブルのベッドに2人で寝転ぶ。
狭いはずやのに、なんか居心地がええねん。

横「1年やねんて」

「え？」

シンとした部屋に響いた横山くんの声。

横「ヤスのな、復帰の期限が1年やねんて」

「どういうこと？」

頭の中で上手く整理できひんくて、思わず聞き返す。

横「1年以内に戻られへんかったら……脱退やねん」

脱退………
それって、関ジャニ∞から抜けるってこと……？

「それ、誰が決めてん！」

横「事務所の人たちや。その代わりヤスの現状は伏せてくれることになってんねん」

続けて、“それを受け入れたのは自分や、ごめん”と小さな声で付け加えた。

「……1年で戻ってこれるやんな？」

限られたタイムリミットが余りにも短いような気がして、
“もしも”のことを考えてしまう。

横「俺らで信じたらな、誰が信じてあげれんねん」

………章ちゃんを信じられるのは俺らだけや。

横「大丈夫や。ヤスなら絶対帰ってくる」

「おん……帰ってくると思う…っ」

気がついたら今度は俺の方が泣いとった。

　

横「もう、そんな泣かんでええって」

「横山くんも泣いてたやんけっ」

堪らずに抱きついてしまったのは、秘密やで。

横「どっくんがさ、甘えたくなったのはなんでやったっけ」

「ん……それは……」

自分が信じられへんくなって、今の自分が怖くなって、
みんなに見捨てられると思ったから。

味わったことない孤独感が、俺の心を蝕んだから。

横「ヤスもおんなじやと思うねん」

寝言やけど、“怖い、助けて”と確かに言った章ちゃん。
それが心のSOSやってん。

頑張り過ぎる章ちゃんの荷物、俺らにも分けてよ。

今の不安を掻き消すために、こっそり横山くんと手を繋いで寝たのも、秘密やで。