愛されて A N G E L (青) (ページ37)

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Angel.37(SHIBUTANI) ページ37

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「ごめん、もう少しだけ急いで欲しいねん」

マネージャーに頼んで車を走らせるスピードをあげてもらう。

＿＿＿17:50

フロント部分のデジタル時計を見て焦る。

タイミング悪く機材トラブルを起こしてもうたらしくて、
少し収録が延びてしまってん。

とりあえずヒナにメールだけ入れとこうと思ってんけど、
これまたタイミング悪く充電切れ。

「あとどのぐらいで着きそう？」

帰宅ラッシュと被ってしまって、このペースやとあと30分はかかるっていうマネージャーの返事。

お土産買う時間あらへんな……

結局、亮の家に着いたのは約束の時間から20分を過ぎたところやった。

「ごめんなぁ、ほんまにごめん」

章「うぁぁぁん、しょーちゃっ、ええこにしてたぁぁ」

でも俺が遅くなったのは、
自分がいい子にしてへんかったからやと思うとるらしい。

「せやんなぁ、章ちゃんはええ子にしとったで」

章「っふぇぇ、しゃみし、かったぁ」

丸たちの話によると、約束の18時になる前から玄関で俺の帰りを待ってたんやて。

まあ、ヤスは純粋なうえに素直な子やからな……
待ってくれてた姿を想像したら健気過ぎて切なくなるねん。

章「しゅばぁぁ、」

「ん？どした？」

章「きょーは、しょーちゃんとおるぅ？」

潤んだ目でじーっと俺を見つめてくる。
こんなの、“ええで”って言うしかないやんか。

「わかった、ねんねまで一緒におるで」

章「までじゃあかんの！ねんねもなの！」

本人には申し訳ないけど、怒り方もなんか可愛いねん。
子どもというか、女の子みたいに拗ねるもんやから、

「約束するわ」

ついつい、お願いを受け入れてしまった。

村「ええの？明日から大阪やで」

「おん、ヤスも連れて行かなあかんねやろ？」

村「そうやけど、あんたの準備はどないすんの」

そうか、ここに泊まればパッキングできひんやんな。
今日の夜しよう思うて、まだ何にも準備してへんねん。

大「横山くんに頼んだら？家も知ってるんやろ？」

大倉のナイスな提案で、後でヨコに荷物をお願いすることに。

章「むぅ………」

「ん？次はなにで拗ねてんの？」

章「さっき、やすっていうてたもん……」

「ああ、ごめんなぁ。章ちゃんやんな」

なかなか定着せぇへんからついボロが出てまうねん。