愛されて A N G E L (青) (ページ21)

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Angel.21(MURAKAMI) ページ21

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用事が済んだから亮の家に戻ると、
ちょうどおんなじタイミングですばるたちが帰宅してん。

「ほぇ、そないなとこまで行っとったんか」

珍しくすばるが遠出してた事にも、あの状態でヤスを連れ出せた事にも驚きしかでえへんわ。

「ほんで？そのデカい袋はなんや」

渋「あいつらな、ほんまにいらんもん買うとるで」

寝室にヤスを寝かせて戻ってきた大倉と丸を正座させる。

大「いやだってな、丸ちゃんがいると思うって言うから……」

丸「えぇ僕だけちゃうよ。大倉も入れてたやんか！」

袋の中から出てきた2分の1はな、
確実に無くても困らへん物やねん。

大「でも使えへんものは買ってへんし……」

丸「そうそう！あくまで非常事態も踏まえてってことやねん」

この2人、さっきまで罪のなすり付け合いをしてたのに、
今度は結託してんねん。

「お前らな、ごちゃごちゃ抜かすんも大概やで！！」

渋「うわ……ヒナの八重歯伸びてもうた」

そりゃ八重歯もギンギンに伸びてまうやろ。

「これはなんや」

大「哺乳瓶です……」

「これはなんや」

丸「おいしいミルクです……」

「いつ使うねん」

「「わかりません」」

これはさすがにブチギレてもええやろ？

無駄な買い物した上に、時間を気にせんとすばるにヤスを押しつけてた罰として、みっちりお説教をしたった。

渋「まあそのくらいにしたってや。いるもんも買うてきてくれたのは事実やし」

すばるのフォローがあったからええものの、
次自分勝手な事したらこれ以上のお仕置きやで。

大「怖かったわ……」

丸「もう買い物は懲り懲りやで……」

ソファーでぶつぶつ言うてるけど、自業自得や。

「あら、目ぇ覚めてたんか」

様子が気になって寝室に向かうと、
パチっと目を開けたヤスと目が合った。

「これもあいつらが買うたんやな」

まあ当の本人は気に入ってるのか、
咥えたまま離さへんからそのままにしとこか。

「なんやなんや、抱っこか？」

いきなり腕を伸ばして来よるから反射的に抱っこしてしまう。

その瞬間にブルっと身震いしたヤス。

「どしたんや………うわあっ！！！」

やられてもうた。

章「ふぇぇぇｯ」

俺の服はびっちょびちょ。
抱っこしたままおしっこをひっかけられてもうてん。