愛されて A N G E L (青) (ページ3)

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Angel.3(NISHIKIDO) ページ3

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「これは、史上最大級のピンチや……」
　

レコメン3人組は時間ギリギリまで楽屋に居ってくれてんけど、
さすがにもう時間やからとマネージャーに急かされて行ってしもうた。

大「ヤスどうすんの？」

丸「このまま1人でお家に帰すんはまずいんちゃいます？」

丸の言う通りやと思う。
こんな状態で章ちゃんを1人にさせるのは危険やもん。

「こん中で一番家広いの誰や？」

大「うーわ、亮ちゃんちひっさびさや」

丸「リビングの広さえげつないな」

自分から振っといて、きっちり自分にオチが回ってきた。

普段はあんまり人を入れへんけど、今日は緊急事態やから仕方ない。

章「んぅ、ふぇぇぇん」

大「やばいやばい！起きた！」

そろそろ腕に限界が来た大倉が、
リビングのソファーに寝かせようとした時。

タイミング悪く目を覚ましてもうた章ちゃん。

丸「はい、丸ちゃんのところにおいで」

なんや、丸は歳が離れた兄弟がおるからか、
自然と章ちゃんの扱いがうまい気がする。

章「まるぅ？」

丸「せやで〜まるまる丸ちゃんやで？んばぁ！！」

丸の変顔にきゃっきゃ笑っとる章ちゃん。

ダイニングテーブルに座って2人のやりとりを眺めてた。

大「なあ、ヤス小さい子みたいちゃう？」

「おん、俺の甥っ子がな、あんな感じやねん」

兄貴の子どもが3歳になってんけど、まさに今目の前におる章ちゃんの言動がそれに重なって見えてんねん。

大「ごはんどーする？みんななんも食べてへんやろ？」

「丸ぅ、章ちゃんに何食べたいか聞いてぇや」

丸「章ちゃん、夜ご飯は何がええですか？」

章「ん〜とねぇ……しょーちゃんいちごさん！」

いちご！？この時期にあるわけがないやんか。
まず夜メシちゃうしな。

どうすんねんって大倉と目を合わせる。

そんな俺たちの慌てぶりを見事にかき消したのは……

丸「いちごさんなぁ、今はお家でおねんねしてはるねんて」

機転を効かせた丸のアイデアやった。

安「おねんね？まだおきひんのぉ？」

丸「まだおきひんの。せやから今日はカレーさんなんかいかがでしょう？」

安「しょーちゃんかれーさんすきぃ！」

上手くいったでってウィンクしてきた丸はちょっと頼もしいお兄さんに見えた。