Angel.17(MARUYAMA) ページ17
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渋やんの運転で、埼玉のとあるショッピングモールに着いた。
「2人とも着きましたよぉ」
章ちゃんを寝かせた大倉は、
疲れてしまったんかそのまま一緒に寝てしまってん。
大「うわ、うっかり寝てもうてた……章ちゃん、起きるで」
章「んん、おかいものぉ……？」
ありがたいのは章ちゃんがとっても寝起きがええこと。
ピョコンと跳ねた寝癖はぐっすりお昼寝できた証やね。
「とりあえず、帽子とサングラスはしましょか」
僕たちも一応アイドルやし、
ましてやこんな4人で並んどったら目立ってまうねん。
「ええですか？絶対に誰かと手ぇ繋いで行動すること！」
“丸ちゃんとのお約束やで”って指切りげんまんをすると、
満面の笑みで……
章「しゅばとててつなぐねん！」
渋「………しゃあない、今日だけやぞ」
少し照れてはる渋やんやけど、ちょっと嬉しそうで、丸ちゃん嫉妬してまうわ！
大「2人とも小さいからさぁ、俺らが保護者みたいやん」
うるさいはボケ！って渋やんに蹴り入れられてる大倉。
平日ということで、やっぱり人は少ないみたいやねん。
章「あっち！しゅば、あっちいこぉ！」
よっぽど嬉しいのかテンション高めの章ちゃんに僕たちは振り回されっぱなし。
渋「ほら、もう行くで」
章「いやぁの！いかへん！」
章ちゃんはペットショップの熱帯魚の水槽にへばりついたままで、なかなか動こうとしませんねん。
大「ならさ、すばるくんにヤス任せてもええ？俺と丸で買い物してくるし」
渋「おん……ええけど、そない長いことは無理やで。早よ帰ってきてや」
渋やんの了承を得て大倉と2人でとある場所に向かう。
「ここでええの？」
連れてこられた場所は、いわゆるベビー用品店。
大「そうやで、ここに用があるねん」
そう言ってカートを準備し出した大倉。
何買いはるんかなぁって思ってたけど……
「ああ、そういうことか！」
大「そう！これならヤスも使ってくれるんちゃうかなって」
章ちゃんの好きな青色のスプーンとフォークをカゴに入れる。
「これもええと思うねんけど」
大「あ、これもええやん！」
普段こういうところに来ることはないから、
見るもの見るものが新鮮で、ついつい色々手に取ってしまう。
「大倉！これも買わへん？」
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作者名：まある | 作成日時：2022年6月5日 0時
