愛されて A N G E L (青) (ページ15)

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Angel.15(SHIBUTANI) ページ15

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気がついたら結構長めに寝てもうてた。

「もう昼前やんけ」

ガシガシと頭を掻いてリビングに向かうと、寝巻きから着替えたヤスが、ダイニングに座って絵を書いとった。

大「あ、すばるくんおはよぉ」

「おん、おはよ」

大倉が淹れてくれたコーヒーを持ってヤスの隣に座る。

章「あ！しゅばぁ！おはよぉ」

………しゅ、しゅば！？

丸「さっきから渋やんのこと、しゅばっていいはるんです」

「うそやん、なんか恥ずかしいやんけぇ」

そんな俺の気持ちなんか気にも留めてへんヤス。

章「しゅばかいたのぉ、みてぇ？」

ジャーンっと言って広げた紙には、
大きな虹の下で仲良く手を繋ぐヤスと、俺。

丸「うわぁ、渋やんラブラブやないですのぉ」

やっぱ幼くなってもうてるからなのか、子どもらしい拙い絵で。
それはそれでかわええんやけど、やっぱり恥ずかしいや……

章「らぶらぶぅ♡」

「おん、ありがとぉな」

煙草を吸いたなって、いつも亮が使っているであろう灰皿を手に取る。

章「んぅ？」

ヤスの視線が気になる。

そうか、こいつも一応喫煙者や。
いや……でも今心は子どもやで？

あかんな。
ヤスの見えるところで吸うのはどこか罪悪感があって、
手に持っていた煙草の箱をポケットにしまった。

丸「渋や〜ん、もう準備できてますぅ？」

「え？なんや、どっか出かけるんか？」

丸の説明でようやくヤスが洋服を着替えてたことに納得した。

「ほんなら用意するわ」

久々のオフやから、今日はゲームでもしながら
家でのんびりするつもりやってんけどなぁ……

まあ、俺だけ子守サボってたら後からヒナにどやされるやろうし。

「じゃ、行くで」

亮にお願いして車を借りてん。

丸はペーパーやし、大倉は1人で座わられへんってグズってるヤスを抱えてるから俺が運転するしかないねん。

「で、どこに行けばええの」

丸「埼玉あたりはどうでしょ、今日は平日ですし」

人も少ないんちゃうかって丸の提案に賛成して、埼玉のショッピングモールに向かう。

章「しょーちゃんもうんてんしたぁい！」

大「あかんあかん！もう少し大人にならなできひんのよ」

章「いやや！しょーちゃんおとなやもん！」

はぁ……こんな調子じゃ先が思いやられるわ。