血祭りの…

12: ピーター・パーカー ページ12

「A！カイロ買ってきたよ！

あ、あと、頼まれてたハルクファッジもあるよ！
ついでに僕もスタークナッツ買っちゃった！」

『ありがと！』

毛布にくるまっているAにアイスを渡すと、嬉しそうに『一緒に食べよ！』なんて言うから胸がきゅうっとなる。


ほんとは僕ら、今日は遊園地に行くつもりだったんだけど、Aが生理になっちゃったから僕の家でデートすることにしたんだ。


『この毛布にくるまってるとピーターに抱きしめられてるみたいなんだ』

僕が普段使ってる毛布を握りしめてAが笑う。

「そんなのにくるまらなくてもいつだって僕がAを抱きしめるよ」と言いかけて言葉を飲み込んだ。

だって、ちょっとキザすぎるよね？


「A、お腹痛くなってない？痛かったら僕がさするから言ってね？

あっ、て言うか僕ってもしかして喋り過ぎかなぁ？うるさくない？うるさかったら言って。すぐ黙るから！」

相変わらず止まらない口でAにベラベラと話しかけ続ける。


そんな僕を見てAはふわりと笑った。


何？僕、何か変なこと言った？

辛そうなAを見てるのは僕も悲しいから笑顔になってくれて嬉しいけど、何が面白いのかちっとも分からないよ！


『違うの！ただピーターが一生懸命になってくれてるのが嬉しいだけ！

これ、落ちてるの見つけちゃったんだ』


そう言ってAは僕に紙切れを手渡した。


僕の字で “彼女が生理の時に男が気をつけるべきことリスト” と書いてある。


顔から火が出そうだ。


「恥ずかしいな…。

僕、そんなに知識もないし、メイおばさんに聞いたりネットで調べたりして頑張ったんだけど…。」


照れる気持ちを隠したくて、口元に手を持っていって隠した。


『うん、ありがとう。ピーターは私にはもったいないくらい素敵な彼氏だよ！』


そう言ってAがハグしてくれる。


そんなAが可愛くて、僕は彼女の額にキスをしたんだ。

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