私 ページ23
小瀧くんに呼び出されるなんて。
なんもしてないのに学校の先生に呼び出されたときくらい動揺する。
待って、私なんもしてないで？((
片付けを終えて、内心ドキドキしながら体育館出た。
制服に着替えた小瀧くんがスマホを触りながら壁に腰掛けて立っていた。
かっこいい。
私に気づいて、よって手を挙げた。
「ごめんな！急に呼び出してっ。」
「ううん、どうしたん？」
「あのさっ、相談やねんけど。」
深刻な顔をした小瀧くん。
え？え？私に相談！？
「わ、私でよければなんでも聞くで？」
なんか頼られてる気がして嬉しいなあ〜
「ありがとう。
神ちゃんが部活辞めるらしいねん、俺今までずっと一緒にバレーやってきてほんまは引き止めたい。
神ちゃんになんて言ったら良いと思う？
それから、この前の試合3年生最後の試合やのにあんなことしてごめん。
俺のせいで3年生と神ちゃんの最後の試合が終わっちゃってほんま俺、今でも夜も眠れへんくらい責任感じちゃって。
それで最近あぁ、俺ってめんどくさい性格してるなあって悩んじゃうし。」
小瀧くんってこんな喋るんやってくらい勢いよく話し出した。
小瀧くんの目からは涙が溢れていて、そんなに自分のこと追い詰めて悩んでたんやなあってわかる。
「それに俺、最近神ちゃんの事が気になって仕方がなくてっ、うぅ、」
「大丈夫、大丈夫。」
ボロボロに泣く小瀧くんの背中をさする。
「俺、神ちゃんの事が好き。ﾋｸｯ
俺、おかしいかな？
女になりたいわけじゃないのに、男が好きっておかしいかな
なぁ、Aちゃん。
恋ってなんやっけ。」
え？
すぐには理解出来なかった。
なんて？
小瀧くんまで…
なんで？なんでそんな俺恋してますみたいな目でこっち見てくるん。
なんで。
私が好きになった人はみんな…
私の背中をさする手は止まっていた。
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作者名：まいる | 作成日時：2021年8月7日 23時
