こじらせいしゅん (ページ15)

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神ページ15

最後の一点。望がネットに手を触れていなければ勝ってインターハイ予選出場まで登り詰めれたのに。

いつもの俺なら

「大丈夫？」

って声掛けたと思う。
でも今の俺は、望から早く離れれるように冷たく接しようと決めた。

望に嫌われたらこの恋諦められると思うから。

感情が無くなったかのように真顔でめちゃくちゃ落ち込んでる、サポーターを脱ぐのんちゃんのそばに近寄る。

「何？俺に慰めとか要らんから。」

って声を震わせながら冷たく言われた。
あぁ、胸あたりがズキズキ痛む。

でも俺は望を諦めるって決めたんや。

「俺が慰めるとでも思った？」

「は？」

「なんであそこでタッチネットなんかしたん。

お前のせいや。お前のせいでこの試合は負けた。」

俺、酷すぎ。俺の言葉を聞いた瞬間涙を流し出したのんちゃん。

こんなこと、言いたくないのにな。

「俺、バレーこれで辞めるから。

望のせいで最後の試合がこんなんで最悪やったよ。」

もっと関わりたいから。毎日顔合わせておはようって言い合って朝練一緒にしたい。

そう強く思ってもこの恋が叶うことがないなら。

「もう、俺と関わるなっ顔も見たくない。｣

そう言おうとしたけどそこまで言う勇気は無かった。