こじらせいしゅん (ページ11)

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神ちゃんページ11

のんちゃんは昔から俺の憧れで俺の好きな人やった。

俺はのんちゃんに憧れてバレー始めたし、

この高校を受験したのものんちゃんがバレーの推薦で受かったって知ったから。

そんな感じで今まで少しでものんちゃんに近づけるんやったらどんなに些細な事でもやってきた。

そのおかげで今、唯一2年でレギュラー入りしてる俺とのんちゃん。

リベロやから点数は絶対に決められへんけど、俺が拾ったボールが繋がって一点になるなら、

のんちゃんと一緒に居れるなら、

ずっと前のんちゃんに

「神ちゃんが拾ってくれんかったら俺、アタック決められへんから。」

って言われた言葉を武器に、つらくて逃げたくなる練習だって頑張った。

でも俺は、

こんなにも好きやのに

こんなにも大好きやのに

あの小さい頃のトラウマのせいで告白なんて一生できひん。

この恋が叶うことなんてないんや。そう思うといつの間にかのんちゃんの隣にいるのが辛いって思うようになった。

こんなにも辛いならのんちゃんを諦めよう。

いや、俺はこれ以上好きになる人はこの先もずっとできひんと思う。

だから恋愛はこれで最後。そう決めた。

そう決めてからは少しでも早く諦められるよう、少しでものんちゃんから離れられるよう、

小学校の時から続けてきたバレーを辞めよう。

そんな風に考えてしまっていた。