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「重、私昨日からなんかおかしいねん。」
そう言ってきたのは部活終わり、いつものように下駄箱前に集合して一緒に学校から帰ろうとした時やった。
もやもやしてるような、吹っ切れてないような、いつもとは違う表情。
「どうした？？」
「なんか胸がチクチクして、どきどきするねん。」
俺はこいつが誰かに恋をした。そう確信した。
もしかしたら、ついに俺に恋したんか？そう勘違いしそうやったけど鈍感なAの目を見ると今Aが考えてるのは俺じゃなく、他の誰か。
そんな目をしてた。
「どんな時、チクチクするん？」
聞きたくないのに…なんで。
口が先走った。
「分からへんねん。重、私おかしなったんかな？」
目をうるませて言うこいつには、
いつになってもその気持ちに気づいて欲しくないなと思った。
そのまま、誰かへの思いやって気づく前に、そのチクチクが消えて無くなればいいのに…
そんなことを思ってしまった。
「大丈夫やって！そんなんすぐ、治るやろ｣
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作者名：まいる | 作成日時：2021年8月7日 23時
