3-18.ぶりっ子ちゃんの鍛錬 ページ19
次はぶりっ子の特徴。出てきたサイトを元にまとめてみると。
・フリフリのいかにもなファッション
・男性の前だけ露骨に態度を変える
・女性を蹴落としてでも自分をアピール
・天然ちゃん・不思議ちゃんアピール
・上目遣い
・甘えたような語尾
・オーバーリアクション
・ボディタッチが多い
見た目、態度、仕草……大体のぶりっ子の特徴を網羅したはず。
「塒さんは〜、この中でどれが一番許せない？」
一緒に画面を見ていた蘭ちゃんに、藪から棒に質問してみる。蘭ちゃんは小さく驚き、わたしと画面を見比べながらしどろもどろになる。今目の前にいるぶりっ子を傷つけないように、言葉を選んでくれているのだろう。
「もぉ〜遠慮しないの♡ これも研究のためだからぁ、素直な意見が聞いてみたいの♡ お願い、塒さん♡ くらえ、もえもえおねだり〜♡」
パチパチパチパチと高速瞬きをしておねだり光線。それに折れたのか、閉じた口を重々しく開いた。
「えっと……『女性を蹴落としてでも自分をアピール』かな……。人を貶めるのは、人間としてやったらいけないことだと思う……」
「うん、そうだね……そうだよね……」
至極当然の意見だ。他人を踏み台にするなんてぶりっ子じゃなくても嫌われる。
「朝戸衣さんは……どう思う？」
問い返された。想定内のはずなのに、なぜか返答に詰まった。言いたいことはあるのに、曖昧過ぎて言葉に昇華出来ない。大げさな例だが、「人間とは何でしょう」といきなり先生に当てられて、辞書に乗っているような定義ではなく自分の言葉で咄嗟に答えられる人はきっと一握りで、わたしにとってはそれと同じなのだ。
「それ」の世界を知れば知るほど、ふと「それ」について尋ねられると、虚を突かれたように答えあぐねる。わたしは昔からそうだった。
「一口には言えないんだけど〜……その代わりと言っちゃなんだけど、もえたん、実はこういうものをしたためてまして……」
勉強机の棚の奥から一冊のノートを引っ張り出し、表紙を蘭ちゃんに見せた。
『ぶりトレ〜イチから始めるぶりっ子トレーニング〜』
「……ぶりトレ……？」
「そう♡ もえたんは〜、一人前のぶりっ子になるために、日々研鑽を重ねているのですっ！」
誰にも見せたくない恥ずかしい代物だが、プレゼンの参考資料になるなら致し方ない。思い切って「どうぞ♡」と蘭ちゃんに渡した。
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やま(プロフ) - 面白いです、笑っちゃいました。 (2021年9月19日 13時) (
レス) id: 0eb68c7075 (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - あ、真白と同一人物です！ (2021年7月25日 17時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - 思わず笑っちゃいました！しかも、なんか余計にクラスの人に�猜僂陛朖瓩辰道廚錣譴修Δ覆海箸鬚錣兇錣供帖帖帖帖�この小説凄く面白いです！ (2021年7月25日 17時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
豆の字(プロフ) - 真白さん» ぶりっ子についてプレゼンする人なんてそうそういないですよね（苦笑） (2021年7月16日 18時) (レス) id: dee9e908a6 (このIDを非表示/違反報告)
豆の字(プロフ) - Rukia (ゆっくりゆる)さん» ありがとうございます！！一人一人の登場人物をこんなに丁寧に見てくださって本当に嬉しいです！（いつか名前も覚えていただければ大変恐縮です！）りうむちゃんのことも好きになってもらえて嬉しいです、ぜひ推してあげてください！ (2021年7月16日 18時) (レス) id: dee9e908a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆の字 | 作成日時：2019年12月7日 15時
