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文化祭の準備が始まりつつある学校にいつも通り美桜と登校する。
下駄箱を開けると
ヒラ・・・
「ん?」
紙が落ちてきた。
四つ折りにされた紙。
ありがたいことにたまに体育館裏などに呼びだされることがあるのでそんなに驚きはしないが
「ッ・・・!」
<調子乗んな>
赤文字で殴り書きされたその文字は私の頭を真っ白にするには十分すぎる内容だった。
美「A〜?」
「っご、ごめん、今行く」
急いでポケットに紙をしまう。
誰がこんなことを、なんのために。
何も思い当たらない。だからこそ、
怖い。
美「ちょっと大丈夫?顔色悪いよ?」
「そうかな、ハハッ、低血圧とかかも」
美「・・・体調悪いならすぐ言ってよ?」
「大丈夫。ありがと」
美「うん」
気付くとクラスについていた。
いつも通り自分の席に向かう。
ガサッ
「っ」
机の中にないはずの紙がある。
下駄箱の時の紙より少し大きい。
そしてさっきとは違ってぐちゃぐちゃにされた紙、恐る恐る開くと
<許さない>
「ヒッ・・・」
「Aちゃん、、それって」
横の席の佐々木ちゃんに見えてしまっていたらしく、心配そうな佐々木ちゃんが声をかけてくれた。
「ごめん、誰にも言わないで」
佐「で、でも」
「大丈夫だから、ね」
佐「、、、わかった」
「ありがとう」
紙を畳んでバッグに押し込む。
ついでにさっきの下駄箱の紙も一緒に入れる。
大丈夫。何かの間違いだ。それか誰かのいたずら。
大丈夫。
大丈夫、大丈夫だから、、、
黒「はよ、なんかトイレ行く途中の山田がAの心配してたけど」
「クロ、、、」
黒「ほんとに顔色悪いな、大丈夫か」
<<黒「すぐ俺呼べよ」>>
「・・・大丈夫、ちょっと低血圧?みたいな」
黒「・・・そか。無理そうだったら言えよ」
頭をぽんっとしてクロは自分の席で授業の用意をする。
言おうか迷ったが、主将で大変なクロに迷惑をかけるわけにはいかない。
大丈夫だ。必死に言い聞かそうと思うが手の震えは収まらないしどんどん頭もぼーっとしてくる。
いつもよりうるさく感じる教室。
そうだ、トイレで少し落ち着こう。
立ち上がると
ガタタッ
フラッ
黒「A!?」
佐「Aちゃん!!!」
私は二人の声を最後に意識を手放した。
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焼き肉バターコーン(プロフ) - まさん» わぁぁああ!!コメントありがとうございます!!一条君、、私自身も好きです(笑)これからもぜひ楽しんでってください!! (3月22日 20時) (レス) id: 1ec55b564c (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 一条くんを応援したくなります、、、😢😢!笑 楽しく読ませていただいてます!応援してます◎ (3月22日 9時) (レス) @page17 id: f9f45a4328 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:焼き肉バターコーン | 作成日時:2024年2月6日 17時