化け物が百二十九匹。 ページ3
「コスチューム持ったな。本来なら公共の場じゃ使用厳禁の身だ。落としたりするなよ」
あれから何日か経ち、職場体験当日。
俺はクラスのヤツらと駅に来ていた。
「はーい！！」
「チッ！」
気怠そうな雰囲気で告げたクソワカメに、ピンク色のツノ女が無駄に元気よく返事をする。
その鬱陶しさと、周りの人間共の騒がしさに強く舌打ちをした。
ふわふわ浮ついた空気がマジでうざってェ。遠足気分かよ帰れやクソ。
「伸ばすな、はいだ芦戸。んで一之瀬は間違っても体験先でそういう舐めた態度取るなよ。わかってるな？」
「わかってるっつのうるせェな」
「……はぁ。おまえらもくれぐれも失礼のないように！じゃあ行け」
重いため息を吐いた後のクソワカメの一声で、俺たちは動き出した。
「あークソダリィ。何が舐めた態度だよ。俺にニコニコ愛想振りまいてペコペコ頭下げろってか？冗談じゃねェ」
「……」
「テメェと一週間も居なきゃいけねェッてのも最悪だしな。……おら、とりあえず早く今日終わらせんぞ」
「……」
俺は喋りながら歩くが、轟が着いてくる気配も返事もない。何チンタラしてんだと振り返って見てみるとソイツは俺とは全く違う方を妙に真剣な顔で見ていた。
「あ゛ァ？！テメェコラ俺を無視とは良い度胸だなァ！どこ見てんだこの野郎！！」
「っ！うわ、なんだ急に。耳元で怒鳴るなよ、今ので絶対寿命縮んだぞ」
「はァア？！そのまま縮みきって死にやがれ！！」
「なんでそんな怒ってるんだ……」
心底不思議そうにして首を傾げる轟に更に苛立ちを覚えながらソイツが見ていた方に視線を向けると、そこにはもじゃ男とチビとクソメガネがいた。
「あ？……テメェ、真面目な顔してアイツら見てたのかよ。随分暇なんだな」
「正確には飯田、な。お前も知ってるだろ？あいつの兄貴のこと」
「クソメガネ関係のこととか興味ねェし知らねェけど？」
「嘘だろ？ニュース見ねぇのか」
「そもそもテレビがねェ」
「……そうか」
轟はまじまじと俺を見ると「まあそういう家もあるか」と勝手に納得し、勝手に説明を始めた。
俺は教えろなんて一言も言ってねェんだけど。
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バルサミコ酢(プロフ) - この作品昔からめちゃくちゃ好きです！更新楽しみにしています！ (2021年12月3日 11時) (
レス) @page50 id: 7fcdff5f84 (このIDを非表示/違反報告)
ベリー(プロフ) - この作品大好きです！お気に入り登録して更新楽しみにしているので、作者様のペースで是非更新頑張ってください！ (2021年12月1日 18時) (レス) @page50 id: 9c552e7ae4 (このIDを非表示/違反報告)
肉まん - この小説とても面白いです！更新楽しみにしています。 (2021年10月29日 17時) (レス) id: 4f984dbf4f (このIDを非表示/違反報告)
水泳進化人(プロフ) - ヤムチャってるのか………。 (2021年10月4日 22時) (レス) @page50 id: ddf2ca19b2 (このIDを非表示/違反報告)
waka(プロフ) - わぁぁ…!!やったー!!大好きな作品が更新されてる!!と思って本当に跳び跳ねました笑 作者様のペースで、頑張ってください。いつでも、更新待ってます! そして何よりお身体、ご自愛されて下さいね!! (2021年9月17日 13時) (レス) id: e247cabc05 (このIDを非表示/違反報告)
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