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・昔一瞬だけドラトーニの次の寮長はドンになるのでは、と噂されたことがあるが、それを本人はきっぱりと否定。「わしにそんな立派な役柄ができるわけがないし、もっと相応しい人間が他に居るじゃろ。例えばお前さんたちも知っての通り、わしの近くにいる奴とかな！」なんて笑って言ったそう。
・大分癖のある口調は物心ついた時からだった。そもそも昔から家族が全員その古風な口調で話していて、それが正しく移ってしまったのだとか。周りと違うことに気づいてはいたが、直す必要性も感じず今に至る。
【サンプルボイス】
「おお、初めて見る顔じゃなあ！ わしはドン・マルケシーニ。お前さんの好きに呼ぶが良い！ ……ぶはは！ なんじゃその顔は。わしがそんなに恐ろしいか？ 安心しろ、わしとてお前さんを取って食うことはせんぞ！」
「ウン？ ああ、これか！ お前さんも飲むか？ 美味いぞお、わしのお気に入りじゃからのう！ だがちいとばかし度が高いのでな、酒そのものに呑まれないように気をつけるのじゃぞ！ ぶはは！」
「……なんじゃ、言いたいことがあるのならはっきりと言うてくれ、そうでないとわしはわからん」
「困っている者に手を差し伸べるのは当然のことじゃろう。何がおかしい？」
「さっきからしみったれた情け無い顔を晒して、その上私は今不幸ですと言わんばかりの主張の強いため息を吐くから、どれほど重大な悩みを抱えているのかと思えば……その程度のことか。お前さん、ちと弱過ぎやせんか？ 男ならそれくらいのことで女々しくうだうだするな！ 不安を笑い飛ばせるくらいの肝っ魂を持て！！」
「祭りは好きじゃぞ、騒がしいのも楽しいのも良い！ だがお前さんらのようなただ迷惑しか生まないような、騒音めいた騒がしさは論外じゃ。わかったならさっさと去れ」
「ぶはははっ！ お前さん、わしのこと脳筋だとでも思っておったか？ それならば残念じゃったのう、わしは勿論己を鍛えることや体を動かすことを好み得意ではあるが、それ以上に頭を使うことが得意じゃ！ さあ、お前さん。悔しければ更に勉学に励み、わしよりも良い成績を残してみよ！」
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