化け物が四十七匹。 ページ8
一之瀬side
俺が着いた瞬間目に入ったのは、手だらけの男と脳みそ丸出しの怪物、そしてその下でボロボロになって死にかけてるワカメ野郎で。
状況を理解したと同時に、俺は手だらけの男を蹴り飛ばした。
「っ、ぐ！」
「！？一之瀬おまえっ、なんでここにッ〜！！！」
「テメェは黙って寝てろワカメ野郎！！……んで！」
「！」
「怪物、テメェは死ね」
俺を見て起き上がろうとしたワカメ野郎を怪物は許さず、ボキボキと掴んでいた腕を砕き折る。
その姿に俺は怒鳴ってから、怪物の舌を掴み顎下を蹴り上げ、引きちぎったあとに喉に突っ込んだ。
そしてその後に、叫ぶ。
「『離せ』やクソ！！」
「！……？」
「オラァッ！」
俺の命令に従い手を離した怪物は、不思議そうにしながらまた掴もうとする。
けどその前に、俺がワカメ野郎を右手で鷲掴んで噴水の中にぶん投げた。
「ジャマなんだよ役立たず！！」
別にただテキトーに投げたわけじゃねェ。
噴水のとこにもじゃ男たちがいたの知ってたからやったんだ。
まぁジャマなのは事実だけど。
「あぁいったいなぁ。顔面躊躇無く蹴ってくれちゃってさ」
「うるせェな。キモチワリィんだよテメェ」
「はは、おまえの発言も今は水に流してやるよ。
＿＿だって、わざわざおまえ自らこっちに来てくれたんだもの」
「あ？」
フラッと立ち上がって、ニヤニヤしながら俺を見る手だらけの男。
その姿に、個性使ってボッコボコにしてやろうかと口を開いたが、そういえば今日だけでもう4回は使ってることを思い出して閉ざした。
俺の個性は特に酷いキャパオーバーとかはないが、使いすぎると疲れる。ダルくなる。
それによく考えたらもじゃ男たちも見てるわけだから、下手に変な命令したら俺の個性がバレる。
それは絶対にいやだ。
……でもこんな状況で、そんなノンキなこと考えてる俺がバカだったんだ。
「あーあ。その余裕が、甘さが、おまえの敗因だぜ化け物くん」
「！！」
前にいた男がそう笑ったと思うと、後ろから気配がした。
「もーらった」
「？！」
トンッと肩に触れられた手。
聞き覚えのある、何の感情も読み取れない声。
正気のない表情。
そして何よりも、俺をゴミとして見るその視線。
「久しぶり、良く生きてたね。生命力強い！ゴキブリだぁ！」
「な、んで」
ソイツは、その女は。
「良かったね、お母さんに会えて」
俺の、大嫌いなヤツだった。
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研磨LOVE - お話も面白く、絵もNAOKIさん……最高すぎます！これからも更新頑張ってください！ (2018年3月17日 8時) (
レス) id: 35f41412ab (このIDを非表示/違反報告)
ホタル(プロフ) - イラストがっ…！！素敵すぎます！！ (2017年12月25日 23時) (レス) id: e79370225b (このIDを非表示/違反報告)
●龍●(プロフ) - 本題ですが、この小説は続編に行きます！話数の関係でお知らせできなかったので、失礼ですがここでさせていただきました！もしまだ付き合っていただけるという方がいらっしゃれば、後もうしばらくお付き合いください！ではまた！ (2017年12月25日 20時) (レス) id: 5b64b63f06 (このIDを非表示/違反報告)
●龍●(プロフ) - 皆様、いつもいつも暖かいコメントを本当にありがとうございます！皆様のコメントのおかげで、ここまで来ることができました！本当にありがとうございます！！そして返信できなくてすみません！ですがきちんと一つ一つ大事に読ませていただいているのでご安心下さい！ (2017年12月25日 20時) (レス) id: 5b64b63f06 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - ふオォォォォォォォォォ！絵うますぎる(真顔) かっちゃんかっこいい！！更新頑張ってください！！応援しております！！ (2017年12月24日 0時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：●龍● | 作成日時：2017年8月6日 17時
