チキンバスケッツ ！！

０２５: 『美勇人先輩』 ページ27

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A「せ、先輩、あの…」


美勇人「もう少し」









さっきから、ずっとこの調子。





離してくれと懇願しても『もう少しだけ』ってはぐらかされる。






抱きしめられたまま、お互い何も言わないまま、かれこれ５分が経とうとしている。









A「先輩、部室戻りましょう？」


美勇人「じゃあ、お願い聞いてくれたら離してあげる」


A「なんですか？」









先輩は、わたしを抱き締める力を少し弱めたと思ったら。









美勇人「美勇人って呼んで」


A「……っわわ//」









わざと、耳に吐息がかかるように囁いた。









美勇人「ね、"森田先輩"ってやめてよ」


A「じゃ、じゃあ…み、みゅう、と……先輩」


美勇人「結局"先輩"はつくんだ(笑)」









まぁいいや、と言って仕方なくわたしを離した。





自分から離してくれと頼んだのに、少しさみしさを感じたり。









美勇人「よし、じゃあ戻るか」









歩き始めた先輩の後ろをついて行くと、美勇人先輩は突然振り返り。









美勇人「これから"森田先輩"って呼んだら、ペナルティー課すから(笑)」


A「ペナルティー！？」







なんだろう、ペナルティーって……





腕立て？？腹筋？？それとも外周走？？？





とりあえず、ペナルティーは嫌だから気をつけよう…




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