チキンバスケッツ ！！

０２３: 屋上 ページ25

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A「いいんですか、森田先輩のこと」


龍也「え？いーのいーの」








部室に戻ると、予想はついていたけど森田先輩の姿がなかった。




安井先輩と佐藤くんは、体育館で話しているみたい。








顕嵐「じゃ、お疲れー」


颯「お疲れー」








皆は森田先輩のことが気にならないのか、さっさと着替えを済ませて帰っていく。








龍也「そんなに気になるなら探しに行けば？」


A「え？」


龍也「美勇人。屋上とかにいるんじゃない？」









それだけ言うと、しめ先輩も部室を出て行った。






屋上…






行ってみるか。







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階段を駆け上り、重い扉を開くとすぐに森田先輩の姿が見えた。









A「いた」


美勇人「A…」








先輩は、わたしに気づくと気まずそうに目を逸らす。









A「大丈夫…じゃないですよね」


美勇人「ごめん」


A「え？」


美勇人「さっき、八つ当たりして。お前に当たっても意味ないのにな(笑)」









少しだけ笑ったあと、すぐに気まずそうな顔に戻る。





『ほんと馬鹿だわ、俺』なんて自虐的に呟く先輩を、ただ見つめることしかできなかった。





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