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異世界 ページ5

まみside


“キャーー”


“ヒューヒュー!!”


“道枝行けー!”


道「俺ほんまにやるん?」


“当たり前!早く松島のとこ行けー!”


急に騒がしくなった教室の一角。


道枝くんにクラスの視線が集まる。


あやかちゃんの席の前までいって、あやかちゃんの横にしゃがむ道枝くん。


道「ねぇ、あやか?卵焼き一口くれへん?」


あ「こんなみんなのまえで?」


道「ごめんな。罰ゲーム」


あ「しかたないなー。はい、あーん。」


道「ん!うまい!おおきに」


立ち上がった道枝くんは、あやかちゃんの頭をポンポンして男子の集団に戻った。


“はい、終了ー!!”


“おつかれー!”


“道枝かっけーなー!!”


龍「いちゃいちゃ良いなー!!」


今日の休み時間に言ってた罰ゲームってこれか。


龍我くんも楽しそう。


てか、由良さん龍我くんのこと気にしすぎww


弁当を食べながら、ぼーっとそっちの方を見てた。








道「俺の番はおしまいや!


次、ビリから2番目の奴やで!」


“ビリから2番目って誰ー?”


浮「俺…」


龍「浮所なのー?珍しい!!」


“浮所かー!いっといで!”


浮「うわーまじかー!


行ってくるわ」


“がんばれよー!?ヒュー!”


浮所くんって頭いいんじゃなかったっけ?


数学苦手なのかな?


なんか急に龍我くんこっちにガッツポーズしてるし。


こっちに向かってきた浮所くんが私の横に来て


浮「ちょっと来てくれる?」


って言ってる。


は?え?私?私なの?


周囲を見てみるけど、浮所くんは私の方を見てるみたい。


浮「こっち来て」


「あ、はい」


浮所くんの後ろをついていって教室の隅まで来た。


急に私のほうに体を向け、じっと見つめてくる。


浮所くんがゆっくり口を開いた。


浮「今日のテスト、どうだった?」


他愛もない会話でびっくりした。


「全然ダメだった」


浮「そうなんだ。俺も、めっちゃ悪かったんだよね。


……あ、のさ、悪かった人同士、、一緒に勉強、、しない?」


え?


良い人ってことは知ってたけど、こんな控えめだったっけ。


なんか、誘われちゃってるし。


みんなの視線すごいし。


浮所くん照れてるし。


こっちも照れて来ちゃうし。


「これって罰ゲームなんだよね?」


浮「そう。だから、今日の放課後、図書館ね。よろしく。」


早口でぶっきらぼうに言う浮所くんに流されて、


「え、うん。」


OKしちゃったじゃんか。

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作者名:かりん | 作成日時:2019年4月4日 17時

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