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034-とある家庭にて- ページ35
「あら、ユリ。嬉しそうね」
「ええ！もちろんですの。お母様！」
「お、お母様って･･･普通にママでいいのに」
この子は私の娘黒宮ユリ。少女漫画を見せすぎたか･･･はあ、
「お母様？なぜため息をつくのですか？」
「何でもないわ。さっ、Aが帰ってくる前に夕飯作っちやわいましょ」
「了解しましたわ！」
この性格で学校でいじめになんてあってないといいけど･･･。
「心配だわ」
「何がですの？ あっ野菜切れたよお母様♪」
「ありがとねユリ」
「当然ですの！ いつも会えるわけじゃないし･･･こういう時にお手伝いしなくては！」
ガチャ
「ただいま〜」
ユリはAの声を聞くと駆け出していく。
「お兄様〜〜！！おかえりですのー！」
ユリが抱きついてAの嫌そうな顔が浮かぶ。私は笑みを零した。
「これからも家族揃って笑顔でいたいな」
それが、わたしの一つの
“望み”だから
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作者名：琉月*:ﾟ | 作成日時：2017年4月20日 16時
