22 ページ24
それからの練習は、まさに地獄と言っていいものだった。
朝起きてご飯を食べたら、30分間のストレッチの後、1時間のランニング。帰ってきたらまたストレッチしてバレエ。そこから昼食をとり、ジャンプやステップ、スピンの確認。それが終わったらひたすら通してみて、ダメだったところを修正する。
今までの生活からガラリと変わってしまい、私もユーリも体がついていかなかった。
それでも、私たちは、絶対に優勝したかったのだ。
｢今日も...めっちゃしんどかった...｣
｢本当に...でも、来週はもうロシア大会...｣
今は、練習も終わり、私の部屋で2人でダラダラしている。
来週はもうロシア大会ということもあり、荷造りをしろと言われたが、2人ともあまり荷解きする性格ではなかったので、やることがなかった。
｢...これだけやってるんだから、きっと勝てるよね｣
｢きっとじゃねぇ、絶対勝つぞ。｣
｢うん。ユーラはJJと勇利に。私は、エステリーゼに。｣
エステリーゼとは、女子の世界女王と呼べるほどの実力の持ち主で、19歳。シニア入りしてからの大会でことごとく負け、一番高い表彰台には登れたことがない。
それに、ユーリのことを狙ってるのも知ってる。私が一緒にいる時に毎回邪魔してくるし、とにかく、苦手な人なのだ。
｢...カツ丼に実力の差を見せつけてやる｣
｢そうね...絶対エステリーゼには負けない。｣
｢あぁあいつ...俺もあいつ嫌いっていうか苦手っていうか...しつこい。｣
ユーリがエステリーゼのこと苦手って言ってくれたことに失礼ながら内心とても喜び、小さくガッツポーズをした。
...これくらいなら、許されるよね？
｢わかる...あ、ねぇ、エステリーゼ避けにお揃いのヒョウ柄のパーカー着ていこーよ！｣
｢それめっちゃ名案！言っといて忘れんなよ！｣
｢そっちこそ、忘れないでよね！...はぁ｣
｢｢疲れた...｣｣
そう言って2人でベッドに倒れ込むと、そのまま一緒に眠った。
...こんなにベッドが暖かくて、気持ちよく眠れたのは、何年ぶりだろ。
(( あなた達、ちょっと...あら ))
(( どうした...ふん ))
(( ...私たちは、最高に可愛い教え子を頂きましたね。 ))
(( そうだな。...よくやっている、ユーリ、レーヴェ ))
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 82人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
倉狩莉緒菜(プロフ) - あずき。さん» お返事ありがとうございます！ぜひとも応援させてください！いまのままでも充分いい話です(＞＜)レーヴェちゃんもユリオも最高です！！最近インフルやノロが流行っておりますので、お気をつけて更新してください(^^) (2017年1月6日 21時) (
レス) id: 6c269fd559 (このIDを非表示/違反報告)
あずき。(プロフ) - 倉狩莉緒菜さん» コメントありがとうございます！！もっともっといい話になるように頑張りますので、これからもレーヴェとユーリを応援してやってください…！ (2017年1月6日 21時) (レス) id: bf0240cbf6 (このIDを非表示/違反報告)
倉狩莉緒菜(プロフ) - はじめから読んでいてとても続きが気になりました！早く続きが読みたいです(^^)更新頑張って下さい、応援しています！ (2017年1月5日 23時) (レス) id: 6c269fd559 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あずき。 | 作成日時：2016年12月29日 10時
