及川妹、リベロになる。２ (ページ32)

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がんばれ。ページ32

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「で、この後どうする？」

「そりゃあお前、及川の青春を見届けようぜ」

「え、マジで？俺惨めな気持ちになるんだけど」

三人もそこそこモテるらしいじゃないですか。ちょっと黙っててくださいます？と心の中で言った。

一番惨めなのは私だよふざけんな。

三兄妹の中で徹だけ飛びぬけてモテるのなんでだよ。

徹仲間はずれで兄ちゃんと同盟結んでやったからな。

まあ彼奴も奥さんゲットで絶賛幸せ満喫中なんですけどね！

同盟は破棄だ！(荒ぶり)

色気三人衆の後ろからクソダサ私服の女がちょこちょこ歩いてくるの、だいぶ怪しいみたいで視線が痛い。

ストーカではないです。

帰ろうとする足を必死に前に動かして、たどり着いたのは鳥居から死角になる場所。

そこには、既に二人がいた。

説明しよう。
今回のこれは、徹の方の待ち合わせ場所と、陽依さんとの待ち合わせ場所を合わせて、時間を決めはぐれ、二人を引き合わせるというとても高度なミッションである。

「……それにしても、上手くいったもんだよなあ」

「あとは二人次第だけどな」

「これで復縁しなかったらぶん殴る」

「いや、復縁しても腹立つから殴る」

こそこそ話しているうちに、二十分が経った。

未だ無言の二人。

お互い私たちの携帯に電話を掛けたりしながら、気まずい沈黙が流れている。

「何なの彼奴ら。喧嘩売ってんの？」

「ちょ、花巻さん気持ちはわかるけど落ち着いて」

今にも飛び出しそうな三人を抑えるのは大変だった。

その時、徹が動いた。