暫しの別れ。 ページ20
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合宿最終日。
格段にレシーブ上達した自信ある。
多分ホントはそんな変わんないけど、意識が変わったので練習次第でこの後どんどん上達できる。
と、信じている。
四日目あたりから罰のフライングに後ろから参加していたのでフライングもうまくなった。
まだ星の方がうまいけど。クッソ悔しいけど。
いいもん。トスはまだ私の方がうまいし。
梟谷と烏野の試合は、変人速攻がはじめて成功したり、木兎さんがしょぼくれたり、集大成みたいな感じで見ててよかった。
最後の自主練の時間は初日みたいに西谷妹と過ごした。
初日と違うのは、隣半分に変人コンビがいたこと。
「……レシーブ」
「お、気づいた？上達したっしょ」
「……よくやった？」
「上司か？」
王様にもお褒めの言葉を頂き、清水先輩に呼ばれてバーベキューの準備。
それも無事に終わり、最後の最後、待ちに待ったバーベキューの時間。
男たちは肉に群がり、それを回避してマネ先輩の集団に混ぜてもらっていた。
あとはやっちゃんが巨人の森で死にそうなのを助けたり、木兎さんに絡まれたり。
「A！食ってるかー？」
「食ってます。食ってるのでその肉どうにかしてって置くな！」
言葉の途中で皿の上に大量の肉を置かれた。
こんなに食えるか。
ここであがいてもどうにもならないことを今回の合宿で学んでいるので、十五秒、待つ。
しっかり数えて、今度は私から木兎さんのもとへ向かった。
「木兎さん。肉、いります？」
「マジで！くれんの？サンキュー！！」
チョロい。
「Aちゃん、木兎の扱い慣れてきたよなー」
「俺なんか一年半くらいかかったってのに」
梟谷の先輩の会話には、苦笑いで返した。
お別れの時間。
関東組に見送られて、学校を後にする。
「及川ちゃんも、また来な」
黒尾さんのその言葉に、一次予選突破を胸に誓いながら。
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作者名：にはろ | 作成日時：2020年6月20日 10時
