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ハーマイオニーは余程疲れているのか、すぐに眠ってしまった。
ユリも一度は眠りについたが……。
目が覚めた。
原因はわかったけれど、もう寝られなくなってしまう。
きっとすぐに、何かが起こるに違いなかった。
その考えは、マクゴナガル先生が入ってきたことで的中した。
「ミス・グリンデルバルド、起きていましたか。校長先生がお呼びです」
先生は両方の眉を一直線にして、硬い表情をしていた。
嫌な予感に、ユリの心臓はどくどくと大きな音を立てる。
「フィフィ フィズビー」
校長室の入口を護衛する石のガーゴイル像の前で、マクゴナガル先生が唱えた。
部屋は半分暗かった。
ダンブルドアはその真ん中に立って、ユリを待っていた。
雪のように白い寝間着の上に、見事な紫と金の刺繍を施したガウンを来ている。
明るいブルーの目が、ユリをしっかりと見据えていた。
「夜遅くにすまんの、ミス・グリンデルバルド」
「いえ……先生、あの」
「今夜」
ダンブルドアはユリに質問を許さなかった。
ユリの言葉を遮るように言って、少し間を開けて、問う。
「なにか、夢を見たかね？」
真夜中に生徒を呼び出して聞くには変な質問だった。
でも、ユリには意味が何となく分かった。
きっと悪いことが起きたのだ。
ハリーも巻き込まれたに違いないが、この場にはいなかった。
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作者名：にはろ | 作成日時：2023年2月18日 22時
