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右上には「E」の文字があった。
OWLの最高点は「O」で、来年からのスネイプの「魔法薬学」を取るにはその最高評価が必須だった。
別に「O」を今からとれるなんて自惚れてはいないし、上から二個目の「E」を取れただけでも上々だと理解している。
それでも、スネイプはユリの異変に気付いたと思う。
提出したレポートには、付箋が貼られていなかった。
質問が全くなかったわけではないが、先週は散々な状態で散々な時間にレポートを書いたので、部屋に忘れた付箋を取りに行くのが面倒くさくて諦めてしまったのだ。
それについてスネイプからは何の反応もなかった。
ユリはしばらく「E」の黒い文字を見つめて……勝手に自分が切ない気持ちになっているのに気付いて、慌ててレポートをカバンの中にしまった。
そのあとの、二回目の「闇の魔術に対する防衛術」の授業では、ハリーとアンブリッジがまた衝突した。
というより、お互いに癇癪を起こしているような状態だが、それでハリーは追加でもう一週の罰則を食らった。
そしてユリの“補習”、先週の金曜日に終わったかと思われたそれも、継続するようだった。
それは、ハリーの罰則が延長されたせいかもしれないし、そうでないかもしれない。
少なくともハリーはそう思っているようで、ユリはしきりに謝ろうとするハリーをとどめるのに骨を折った。
「ちがうよ。あの人は、私をどうにかする口実をハリーで作ってるだけだと思う」
真実はどうあれ、アンブリッジがユリをハリーの罰則のタイマー代わりにしているのは明白だったし、ハリーをユリを痛めつける口実にしているというのがユリの憶測だった。
アンブリッジの罰則がようやく終り、ロンがクィディッチの練習をなんとか四回こなし、そして九月も終わろうとするある荒れ模様の夜。
四人が図書館でスネイプの魔法薬の材料を調べているとき、ハーマイオニーが突然切り出した。
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作者名：にはろ | 作成日時：2023年2月18日 22時
