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体育館の隅に大人が3、4人集まって何やら話していた。
その傍らにはデカいカメラが立っている。
1学期の終業式で「県大会優勝！！」って表彰されてたし、今校舎に「インターハイ3位」の横断幕垂れてるしで、男バレ押せ押せムーブなので来年のメンバーにも注目されてるらしい。
しばらくすると金髪がニコニコ顔でインタービューを受け始めた。
「何アイツ有名なン？」
「稲高に推薦で入ってくるってことはそうなんじゃない」
体育館は他校の女子やら受験生のバレー少年やらでいっぱいだったので、仕方なく2階のギャラリーに上がる。
そこはそこで在校生で溢れていて、端に追いやられて見えるか見えないかギリギリのラインだった。
試合が始まると、残暑も相俟って体育館が耐えられないくらい熱くなる。
何度か帰ろうと言いかけたけど、流石にとどまった。
「アイツは何役なん」
「セッターっていうらしい。なんか、攻撃するときにボール上げる的な」
「ふーん」
「上手いんか全然わからん」
ここでの私の役目は素人的バレー解説である。
誰もバレーのルールを知らないので、角名から教わった断片的な記憶をもとに私が説明をした。
本当のうろ覚えだから間違ってるかもしれん。
「あのハーフの人えぐい跳ぶな」
「大耳さんデカ……」
「田貫原(相手校)の女、三好くん(1年1組の王子ポジ)が振ったの知っとる？」
「エ何それめっちゃおもしろい」
全然関係ない話もした。
稲荷崎と田貫原の同性同士は仲が悪いのである。
お互いの制服を見るだけで威嚇するもんな。
私もガンつけられたことが何回かある。
何で来てくれたのかわからない。
「あ、金髪サーブやん」
「ホントだ」
この頃生徒たちはまだ訓練されていなかったので、ざわついている。
「侑クーン♡」とかいう黄色い声や、「かっとばせ侑！！！！！」という合ってるのかわからない野太い応援も聞こえた。
かっとばしたらそれホームランでは？
宮侑が目に見えてイラついているのを、ハーフの人が諫めていた。
多分先輩だなアレ。迷惑かけんなよ。
そのサーブは無事に入ったものの、ラリーになって点を取られ笛が鳴る。
稲荷崎がセットを落としたようだった。
その時、叫びが聞こえた。
「アイツら来てへんやん！！！！！」
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にはろ(プロフ) - kanameさん» 嬉しい限りです！ありがとうございます！ (2021年6月9日 23時) (
レス) id: f8ad011ce4 (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - めっちゃ面白くてバーッと読んじゃいました！笑 あんまオリキャラ居すぎるの得意じゃないのですが、この小説は皆個性が立っててめっちゃおもろいです！ (2021年6月9日 22時) (レス) id: 7565f8d7cb (このIDを非表示/違反報告)
にはろ(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます〜！ (2020年8月9日 12時) (レス) id: 1818a691b6 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - とても面白かったです！これからも更新頑張ってください！ (2020年7月31日 22時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にはろ | 作成日時：2020年6月7日 13時
