帰宅する。 ページ8
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家に帰って、一息つく。
パントリーを漁ってみたが、お菓子が切れていた。
今度買いに行こう。
家には一人。
両親は仕事でいない。
年の離れた長兄は別のところに奥さんと猛と一緒に住んでいる。
この歳で甥っ子って、私叔母さん。
ちょっとショックではあるけど、猛は姉ちゃんと呼んでくれるからまあいい。
次兄は強豪、青葉城西高校男子バレー部の主将であり正セッター。
チャラチャラしているけれど、一応自慢の兄ではある。
最近本当に好きな人ができたらしく、女子って何されたら喜ぶ？などと聞いてくる。
煽りとしか思えないわ。
私はあなたと違ってキャーキャー言われたりしないんです。
彼氏もまだなんですちくせう。
今日は月曜日だから普通ならオフだが、新入生が入って来るため例外的に部活があるらしい。
意味もなくため息をつきながらテレビを見て時間を潰す。
七時半を回った頃、連絡が来た。
〔今部活終わった！〕
〔奢る約束しちゃったからちょっと遅くなるかも〕
またなんか迷惑でもかけたんか……。
「了解」のスタンプを送って、夕飯の準備を始める。
朝ご飯と弁当は母親が作ってくれるけど、夕飯は私が作ることが多い。
私が中学に上がって、母親が本格的に仕事に復帰したからだ。
高校受験の時は兄が作ってくれたりもしたけど、無事合格したのでここ三か月はほぼ私。
献立を考えるのが面倒になってきてしまったので、猛に小学校の給食の献立表をコピーして貰っていたりはする。
給食は偉大。
今日も献立を見て材料を買った。
人参も余ってたから丁度いい。
そうして出来上がったのは、きんぴらと豆腐ハンバーグ。
その時、タイミングよく呼び鈴が鳴った。
玄関まで行って鍵を開ける。
「ただいまー」
「おかえり」
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作者名：にはろ | 作成日時：2020年3月5日 18時
