慰めを受ける。 ページ31
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「よーしよし、大丈夫だからな〜頑張ったな〜」
号泣している私を慰めてくれるのは、スガさん。
あの後お察しの通り卵が爆発四散で台所が地獄絵図になった。
小学校で電子レンジの使い方と加熱してはいけないものの授業を月一で開いてくれ。
下手したら死人が出てた。
相当な爆発音に部員が集まって来たし、卵は頭から被るし、電子レンジは壊れるし……。
あ、ヤバいまた涙出てきた。ご飯美味しい。
事件終わりの風呂上がりの美味しい豆ごはんが体に染みる。
幸い怪我人も居らずとくにお叱りも受けず、ただただトラウマを生産した現場は綺麗に片付けられていた。
相当ショックを受けたらしく、いつも喋っている帆夏も流石に静かだ。
それをなんとか元気にしようと日向が気を遣っている。
「ほ、ほら加瀬！エビフライうまいぞ、食べるか？」
「うん……いただきます……」
ちひろは特に変わりなく……いや大分動揺している。
今コップに醤油入れたのを結先輩に止められた。
私はだんだん落ち着きを取り戻してきた。
目の前で次々に飯を口にかきこむ影山をずっと眺めてたら心が凪いだ。
食べてる間は眉間から皺がなくなるらしい。
一家に一台電子レンジと共に影山飛雄って感じだね。
田中さんと西谷さんは普段よりちょっと大人しいかな？って感じで食欲は相変わらずのようだった。
最早腹も立たない。
小さくため息をつくと、取り皿にぽん、とトンカツが置かれた。
出所を見ると、影山がもぐもぐと口を動かしながら此方を見据えている。
豆ごはんばっかり食べてんじゃねーよって？わかったよ……。
見れば、どうやらオードブルの最後の一個をくれたようだった。
えっ愛してる。
「ありがと……」
「優しいな影山〜後で話聞くからな〜」
スガさんの目が女子みたいにキラキラしていて、影山が今夜変なことを言わないように願った。
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作者名：にはろ | 作成日時：2020年3月5日 18時
