感動の再会。４ ページ40
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その週の日曜日。
指定されたカフェに着き、席を見まわす。
特徴的な髪形とオーラで奴はすぐ見つかった。
彼の座っているテーブルに近寄り、声をかける。
「五色」
すると、小さく肩を揺らしてこちらを振り向いた。
「……なんだ」
「なんだとはなんだ。せっかく呼ばれたから来たのに」
「そっち座れよ」
「華麗なるスルー。あ、インハイおめでと」
相変わらず人の話を聞かない五色にため息をつくと、向かいの席に座った。
そっちソファーじゃんずるいぞ。
飲み物はオレンジジュース、ショートケーキまで頼んでいる。
「それ甘ったるくないの？」
「甘くなきゃケーキじゃないだろ」
「……そうだね」
ウエイターのお姉さんを呼び止めて、紅茶とガトーショコラを頼む。
お姉さんがにこにこ五色と私を見比べて去っていったので、いらん勘違いをされたなと思いながら五
色に向き直った。
「で？何処教えろって？」
「簡単に言うと全部」
学校指定のカバンからまず生物を引っ張り出す五色。
意外と授業は真面目に受けているらしく、ノートはしっかりとってある。
読めるかどうかは別として。
何故五色がこんなにもテストに熱心なのか。
五色は推薦で白鳥沢に入っているから、テストで赤点を取っても別に部活に問題はない。
理由を聞くと、どうやら五色のライバル(笑)が関係しているらしかった。
三年生の牛若は中学から白鳥沢にいるため、テストで赤点を取ったことが無いのだという。
デキスギ君じゃん。
五色はバレーだけではなく学業でも牛若に張り合うつもりらしい。
疲れないの？
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作者名：にはろ | 作成日時：2020年3月5日 18時
