24話 side石橋 ページ24
「…にしても、びっくりしたな」
石「なにが?」
「遼大くんが駅に来たの」
石「たまたま近くで飯食ってたから」
明後日に帰ってくるはずのAが、駅にいるなんて思ってもみなかった。
びっくりしたのは、俺も同じだ。
石「A、地方のライブどうだった?」
「楽しかったよ」
石「…寂しくなかった?」
普段口には出さないが、彼女は寂しがり屋だ。
外を眺めているAの顔を覗き込もうとすると、目が合って一瞬戸惑ってしまう。
石「…あ、ごめん。嫌だった?」
「近かったから…。ちょっと、びっくりした…」
石「…A、ドキドキしてるでしょ」
「りょ…遼大くんこそ…」
いつもより近くにいる分、お互いの心臓の音がハッキリ聞こえる。
変に意識してしまい、彼女と目を合わせられないが、それはAも同じみたいだ。
「…あ、あのさ」
石「なに?」
「な…なんでもない」
石「そう?…ならいいけど」
止んでいた雨が、また降り出した。
傘はささず、雨が降り続く街並みを無言で見つめる。
石「A」
「ん?」
石「…また降ってきたな」
「そうだね」
雨の音に負けないくらい、心音は変わらずうるさいままだ。
日付けが変わっていたことに気づかぬまま、俺とAは無言で雨の街並みを見つめていた。
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京佳(プロフ) - Fumiさん» はじめまして、嬉しいお言葉ありがとうございます!!! これからも頑張ります！ (2019年10月25日 19時) (
レス) id: e0510a47cf (このIDを非表示/違反報告)
Fumi(プロフ) - 初めまして！四千頭身がすごく好きなので楽しみながら読ませて頂きました！！続きを楽しみにしています！ (2019年10月24日 23時) (レス) id: a819d28f59 (このIDを非表示/違反報告)
四千ガール - はじめまして！ニヤけがながらじっくり読ませていただきました！とても良すぎるお話で何度も読みたくなりました！また楽しみにしてます！ （ちなみにリクエストって受け付けてますでしょうか？） (2019年10月17日 19時) (レス) id: 8cea501111 (このIDを非表示/違反報告)
京佳(プロフ) - 光婪さん» はじめまして、コメント並びに嬉しいお言葉ありがとうございます!!! これからも頑張ります！ (2019年10月13日 19時) (レス) id: e0510a47cf (このIDを非表示/違反報告)
光婪(プロフ) - はじめまして。たったの二話でワクワクしてしまっています！序盤からしんどいくらいドキドキしてます。これからも愛読させていただきます！ (2019年10月12日 3時) (レス) id: eb807f4e25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：京佳 | 作成日時：2019年10月9日 17時
