7部屋目☆初の密室エレベーター ページ7
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お腹も満腹になって、例のエレベーターに乗る。
はあー、美味しかった。
こんちゃん曰く、厨房はマンションの住人なら誰でも使っていいらしい。
冷蔵庫に掘り出し物が見つかるかもしれないんだって。
もちろん、そこの食材を使うのは自由。
わたしも、気が向いたら作ってみようかな...と思ったけど、当分の所却下だな。笑
...遅い。
やっぱりこのエレベーター、中古だろ...笑
やっと五階に着いた。(505号室があるフロアは六階です)
...お、誰か乗ってきた...
「...さかもと、さん...?」
坂本「Aちゃんだよな、覚えてくれてたんや」
「他の人が結構話題にしていましたんで...」
坂本「おおっ、そーかそーか笑」
そうこうしているうちに、エレベーターの扉が閉まった。
坂本さんは点灯してある6のランプの上の、7のボタンを押した。
「七階、ですか?」
坂本「てつ...いや、ちょっと別の人に用があってな」
「そうなんですか...」
しばらく無言が続いた。気まずい、とは思わないけど。
...ガタッ
「...あれ?」
坂本「あ、止まった」
あ、エレベーターが止まった音ね。それなら...と、止まったー!?
「え、あの」
坂本「ん?あー、よくあることやし大丈夫や」
坂本「建築基準法も労働安全衛生法も通してあるし」
その...なんちゃら法を通していても壊れているものは壊れていますよね、、
坂本「まあ、良く言えば密室ってことやな、」
「密室...」
確かに、扉も開かないし動かないし。
男の人と、狭い部屋に二人きり...
考えただけでめまいが...
坂本「ずいぶん動揺しよるな...」
さっきよりも坂本さんが近い気がして。
「...坂本さん?」
坂本「...まさか、女の子とこのタイミングで二人きりになるとはな」
わたしも想定外だったけど。
...というか、エレベーターが止まって男の人と二人きりで密室に閉じ込められる(?)なんてどこの誰が想像できるのかー!?
坂本「俺もわざわざこっちに乗って正解やったなー笑」
わたしは不正解だったような気がします。
坂本さんは、こんな状況でなんで笑っていられるの...?
ただでさえ心臓が爆発しそうなわたしに、これ以上なにも...
坂本「あの、さあ」
「...は、はい?」
坂本「このマンション内で、恋とか...」
坂本さんが言いかけた時。
坂本「あ、」
知らぬ間にエレベーターは六階まで運んでくれていたようです。
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はちみつりんご(プロフ) - 楓さん» 初めましてー!ありがとうございます(´∀`)頑張ります!笑 (2018年7月16日 14時) (レス) id: a6eecf24b0 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - はじめまして!毎回の更新楽しみにしています!! (2018年7月16日 13時) (レス) id: a1156f62ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつりんご | 作成日時:2018年7月14日 0時