プロ野球＊短編集

ふわふわなよる。★武田翔太 ページ10

You side









｢ただい……｣


｢……ま…｣






帰ってきて早々。


玄関で抱きつかれました。






『…遅い』


｢ちょ、翔太…｣


『ごめんなさいは？』


｢…｣


『ごーめーんーなーさ｢はいはいはい、ごめんなさい｣…よし、許す』






やっと私から離れてくれたと思ったら、にこっと笑顔に。


…今日はなんか変？


いつもはこんなことしないのに。








確か…翔太は投手練習だったと思う。


私は普通に仕事。


連日残業続きで、なかなか疲れが取れない。




疲れた体にとっては重たいバッグ。


そして、さりげなくそれを持ってくれる翔太。


その優しさで、少しずつ疲れが薄れていく感じがする。








リビングについた途端、ソファーにダイブした私。


このまま目を閉じたらすぐさま寝られる…。


…と思っていたとき、翔太が話しかけてきた。







『どうせ飯食べて来たと思うから、Aの好きなやつ買ってきました』


｢なんですか？｣


『さあ？それはお楽しみ〜。知りたかったら、さっさと風呂に入って？…肌荒れるよ』






肌荒れるって…(笑)


さすが、女子以上の女子力を持っているだけあるよ…。


なんて。


こんな些細な心配をしてくれるのも、翔太の優しさ。




30分後。


急いでお風呂からあがると、ソファーに座って待ってくれていた。


なぜかお隣には、でっっっかいクマのぬいぐるみ。


誰かは忘れたけど、貰ったって言ってたな…


まあ、それは置いといて。





夜中に何かを食べるのは、女子には大敵だけど…








『あっ、来た。…食べよっか』


｢うん！｣







夜中に甘いものを、しかも大好きな人と食べるなんて。


こんなにも幸せなんだね。




シュークリームをおいしそうに頬張る翔太。





お互いの口の隅っこについたクリームを、


お互いの指で取って、


お互い、笑い合う。


君といたら、疲れなんてどこかに忘れちゃいます。





｢大好き｣


『俺も』






さあ、歯磨きしたら、大きなクマのぬいぐるみと一緒に。


そして君と一緒に。


眠りにつきましょう。







fin.





久しぶりの更新は、武田投手でした。
久しぶりということで、少しコンパクトになりました…。

話をまとめるのが難しい…。

これからもノロノロ更新にはなると思いますが…よろしくお願いします！

もしあなたが。★中島卓也→←君にだけ。☆藤浪晋太郎

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