恋人はあなた。-４-

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"ちょっとでいいから、会って話したい"



みっくんからLINEが来て、昨日会うことになった。

私もそろそろ話がしたいと思ってたし、



やっぱり…私も会いたいと思ってた。









私の家の近くの駅に入ってるカフェで待っていると、聞き慣れた声が私の名前を呼んだ。




｢A｣


｢あ、お疲れ様｣


｢ゴメンな、遅れて｣




会わなくなって１ヶ月ぐらいしか経ってないけど、なんだか懐かしい気分になった。




｢髪切ったの？｣


｢うん、ちょっとな｣


｢いいね、似合ってる｣


｢ほんと？ありがと｣



みっくんは笑ってそう答えると、すぐに真剣に表情に変わった。








｢A…ゴメンな？色々イヤな思いさせて。
俺さ、自分ばっかり不安になってると思って
たんだ。反省してる…ほんとにゴメン｣


｢うん…｣


｢でも俺が好きなのはAだけだから。それは信じてほしい｣


｢うん…｣


｢だから…仲直りしてくれる？｣


｢うん…する｣


｢マジで？…良かったぁ〜｣


みっくんはカフェオレをぐいっと飲んだ。


｢正直、別れようって言われたらどうしよって思ってたからさ…。
離れてる間にAが心変わりしちゃうかもって、スゲー不安だった｣


｢私もだよ。色々考えながら不安になったりしたけど…別れたくないって思ってた｣


｢Aが不安に思ってることとか言って？俺が全部取り払ってみせる｣


｢フフっ、ありがとう｣





それから、私たちはずっと話していた。

付き合い始めの時みたいな、ちょっと新鮮な気持ちになって、自分達の思いを話し合って、

いつの間にか、いつものようにくだらないことを言って笑い合っていた。








｢ゴメンな、今日は急に｣


｢ううん、来てくれてありがとう｣



改札まで一緒に歩いていると、みっくんが立ち止まった。



｢…やっぱ無理｣


｢え？｣


｢ちょっと来て｣


｢え？どこに？｣



みっくんは私の手を引いて、駅の駐輪場の脇に連れて来た。




｢何？どうしたの？｣


｢…ここなら大丈夫だろ｣



みっくんはニヤッと笑うと、私を壁側に立たせてキスをした。









｢ごめん…我慢できなくて｣


｢我慢してたんだ。笑｣


｢してたよ〜。でもこの辺はAの知ってる人がいるかもしんないし、人目につくとこじゃできねーから｣


｢ココ知ってたの？｣


｢こういうときの為にリサーチ済み｣


｢変態〜笑｣


｢うるせー｣




私たちは笑いながら、改めて改札に向かった。

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