恋人はあなた。-４-

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｢あ、もしもし？｣


｢もしもし？｣


｢今、大丈夫？もう来てるかなと思ってさ｣


｢うん、今ちょうど葵と二人でしゃべってたとこ。藤ヶ谷くんは？｣


｢俺は結構早く来てて、もう少ししたら帰ろっか〜って話してるとこ｣


｢どの辺に居るの？｣






聞くと、藤ヶ谷くんと居る場所が結構近かったので、すぐに合流した。


結局みっくんと二階堂くんは、さっき連絡が来て、挨拶に行った取引先のお偉いさんに捕まり、離れられそうにないらしい。





｢もう帰るの？｣


｢先輩たちはそのまま飲みに行くらしくて、そろそろ出ようかって話してる。
俺も今日友達と飲みに行くんだけど、待ち合わせまでちょっと時間あるな〜と思ってて｣


｢じゃあ藤ヶ谷くんも一緒に回る？私たちも結局二人で回ることになったし。男二人は仕事になっちゃったみたい｣


｢そうなの？せっかく一緒に来たのに残念だな｣


｢まーもしかしたら…って話してたから｣


｢そっか。で、藤澤どうなったの？ピアスのこと｣



藤ヶ谷くんにも、今日話してハッキリさせることを伝えた。








｢そうだな、いつまでもモヤモヤしてるのも疲れるだろうし｣


｢どうする？吉川さんが北山さんにベタベタしながら現れたら｣


｢どうしようか笑？
まーとりあえず普通にしとくけど｣


｢今日来てんの？｣


｢たぶんね｣




藤ヶ谷くんは、先輩たちのところに戻って挨拶してくると言って、一旦別れた。

葵とその場で藤ヶ谷くんを待っていると、
｢おーい｣と叫びながら向かってくる二階堂くんが見えた。

見ると、何人かの団体から離れて、みっくんと二階堂くんの他に、大倉さんがやって来た。

そしてその後ろの団体の中に、吉川さんの姿が見えた。




…やっぱり居たか。


とりあえずあっちは後にして。



｢大倉さん！ご結婚、おめでとうございます〜。今日奥さんも来てるんですか？｣


｢Aちゃん、葵ちゃん。ありがとね。奥さん風邪引いちゃって来てないんだよね。紹介したかったんたけど｣


｢あ〜、それは無理できないですね。またの機会にお願いします｣


｢新婚旅行どうでした？｣





そんな会話をしていると、向こうから｢北山先輩っ｣と呼ぶ声がした。

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