ページ1 始まりの歌 ページ1
この世界は生きづらかった。
私が前世の記憶を思い出したのは凡そ5歳の頃で、
その頃にはもう既に親はいませんでした。
雪の中、凍えて震えていたのを覚えています。
その時は火をなんとかおこし、
洞窟にこもって難をしのいだのも、
森にこもりほとんど誰にも会わずに過ごしてきたことも。
そして今、人生最大のピンチを迎えていることも。
？「どうしたんだい？こんな森で女の子1人でいるなんて。」
？「しかもその衣服獣から剥いだ皮そのまま使ってるじゃないか！」
？「これを使うといいよ。」
？？？なんですかこの服。
着物と違って着方がわかんないんですが。
頑張って着ましたよ。
よくわかんない。
？「俺のだからちょっと大きいけど我慢して！」
「ありがとう。」
日本語で答えました。
今の国の言語は記憶のない頃のもので喋れるのですが…。
ここ10年程まともな人に会ってないためちょっと通じるか微妙な所です。
そうしたらとても驚かれました。
？「喋れるの？日本語。」
「私前世が足利義輝の実の娘、Aですよ？喋れない方が可笑しいでしょう。」
？「ああやっと見つけた！」
？「覚えてない？風来坊なんだけど…。」
「真逆だとは思いますが…慶次？」
慶次「ピンポンピンポン大正解！前田慶次、今はヴォン・ルーラケイスって名乗ってる。」
「メーアです。姓はないです。年齢は多分15歳です。」
慶次「…聞いときたいんだけど、
「何ですか？」
慶次「………魔法は？」
「そもそも、そんなものあるのを初めて知ったのですが。」
慶次「嘘でしょ……。こんな森の中にいるとはいえ…。」
「知らないものは知りません。」
慶次「あー魔導書頼めば今でも貰えるかな……。」
慶次「あとで考えようか。」
慶次「ねえ、外でたくない？」
「………出たいですね。一度外が見てみたいです。」
慶次「じゃあさ、ちょっと普通の服着て魔導書もらって俺のいる軍にこない？」
「行きます。そのかわり置いてったら承知しないですよ。」
慶次「置いてかないよ！」
慶次「じゃあ行くよ！」すっ
「ん？ちょっと待て、何で姫抱きにされてるんですか？」
慶次「そっちの方が早いからね！」
「降ろせえええ！」
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作者名：ヲノ原世津葉 | 作成日時：2018年5月5日 3時
