魔法帝の娘 ７ 【ブラッククローバー】

： ページ41

ﾒﾚｵ｢おい、起きろA｣



A｢んぅ……？｣





肩をさすられ、ゆっくりと目を覚ますとそこはフエゴレオンの病室で
Aはフエゴレオンが眠るベッドで一緒に眠ってしまったようだった



眠気まなこで目を擦ると、メレオレオナの姿がある




A｢メレオ、レオナ様……？｣



ﾒﾚｵ｢ここで眠っていたら風邪を引くぞ、起きろ｣



A｢ん……｣




まだ起きたばかりで足元がおぼつかないAを見たメレオレオナは、ため息を着きながらAを抱き上げた




ﾒﾚｵ｢危なっかしい奴だ｣



A｢ありがとうございます
メレオレオナ様も、お見舞いですか？｣



ﾒﾚｵ｢まだ起きん愚弟を叩き起こしに来た｣



A｢ふふ、メレオレオナ様がいらっしゃるなら
フエゴレオン様も飛び起きそうですね｣




だが、フエゴレオンが起きる気配はない
今日も目覚めなかったとしょんぼりと肩を落とすAに、メレオレオナはひとつの箱を渡した



ﾒﾚｵ｢受け取れ｣




箱の透明フィルムから見える中身はカラフルなマカロンだった
オシャレなラッピングもされていて、メレオレオナがAにわざわざ買ったようだ




ﾒﾚｵ｢最近の女児が好きなものはわからん、それで許せ｣



A｢マカロン？どうしてこれを？｣



ﾒﾚｵ｢お前は毎度愚弟の見舞いに来ているらしいな
その礼だ｣



A｢そんな……私が好きでフエゴレオン様のお見舞いに来てるんです
だからお礼なんて大丈夫ですよ？｣



ﾒﾚｵ｢うるさいぞ黙って受け取れ
この世には面倒くさくも礼儀作法というものがある、それ以上何か言うなら覚悟して言え｣



ゴォォ……と、見えない炎のオーラにビクリと身体を震わせるAは、ありがたくマカロンを受け取った




A｢ありがとうございます｣

：→←：

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す